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新所長 「何にでもチャレンジ」を
2024.6.7 県土マネジメント部
国道169号等の崩土災害への対応に着任早々から追われた。下北山村・上北山村・川上村では道路交通が阻害されている。「上北山村では応急対策により片側交通を確保。早期の本復旧をめざし地質調査と設計を行う」と力が入る。所員には「健康第一で力を発揮し、何にでもチャレンジしてほしい」と訓示した。
紀の川河川改修は、大滝ダムの洪水調節と河道整備により伊勢湾台風と同規模の洪水に対応する事業。「下市町新住で左岸護岸改修、阿知賀バイパスと一体となった護岸整備では用地取得」を進めていく。道路事業では、国道169号前鬼~上池原が予備設計等を実施して新規事業化路線へ格上げされる見通し。五條吉野線阿知賀工区、上池原下桑原線深瀬工区等を推進する。
平成23年の紀伊半島大水害には、発災時に郡山土木から応援に駆けつけ、翌年からは深層崩壊対策係長として対応した。「被災状況を現地で目の当たりにした。傷ついた地域の日常を取り戻す難しさを知りました」と言う。
JICAでは、防災の長期専門家として赴任。「言葉が通じなくても、コミュニケーションをとれれば仕事はできる」と痛感した。
仕事では「愚直」を心掛けているそうだ。「問題が起これば原点に立ち返ろうと思う」と笑みを浮かべる。趣味は陸上。土曜日に短距離練習、奈良マラソンにも挑戦している。「汗を流して無心になれる」そう。昭和45年11月28日吉野町生まれの53歳。奥様と長男・長女と奈良市在住。
【略歴】平成7年筑波大学大学院理工学研究科を卒業して県庁へ入庁し道路公社建設事務所へ、9年吉野土木事務所、10年砂防・地すべり技術センター出向、11年建設省砂防部傾斜地保全課実務研修員、12年砂防課、16年JICA長期専門家(インドネシア国派遣)、18年道路建設課、22年郡山土木事務所工務課幹線整備グループ調整員、24年砂防課深層崩壊対策室深層崩壊対策係長、27年五條土木事務所工務第二課五條南・野迫川方面係長、28年五條土木事務所工務第二課主幹、30年奈良土木事務所幹線建設課長、31年奈良土木事務所計画調整課長、令和2年まちづくりプロジェクト推進課兼リニア推進・地域交通対策課主幹、5年奈良土木事務所次長、6年4月現職。(吹上)