一般記事

紀の川ダム統合管理事務所 「高原トンネル上部斜面対策工事」

2022.8.23 近畿地方整備局

大規模な地すべり対策
安藤・間の施工で進む

 近畿地方整備局紀の川ダム統合管理事務所は、「高原トンネル上部斜面対策工事」を進めている。
 「高原トンネル」は川上村の大滝ダム左岸、国道169号迫地内にあるトンネルで、同工事は平成30年に南坑口付近の覆工に亀裂が発生したことを受け行われた調査により、地すべりが発生する危険性が高いと判断されたため、同事務所が県から受託契約する形で行われている。
 県による伐採作業が行われた後、令和2年11月に安藤・間で着工、7月末での進捗率は15.5%となっている。
 工事概要は、砂防土工、法面工(吹付工6800平方㍍〈全体6800平方㍍〉、受圧板工300基〈全体800基〉)、抑止アンカー工2万㍍(全体3万9000㍍)、地下水排除工(集排水ボーリング)1100㍍(全体1100㍍)、仮設工。使用する主要な資機材はストランド2万㍍、定着体300本、セメント580㌧。工期は5年2月末。現在、角度調整モルタルの施工が行われており、8月末から9月にかけてアンカー工へと移っていく。
 国道169号は、国道168号とともに紀伊半島を南北につなぎ、アンカールートを構成する重要な路線であるが、険しい山間を走り、代替するルートの確保が難しいことから、災害などで通行が寸断されると大きく迂回することを余儀なくされる。そのため、県や自治体、近畿地方整備局など関係各所は、同工事をはじめとする災害対策を進めており、アンカールートをはじめとする強靱な道路ネットワークの構築に努めている。

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