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県道路建設課 第3四半期に入札へ (仮称)中町「道の駅」造成

2021.6.24 県土マネジメント部

 奈良県県土マネジメント部道路建設課が令和5年度のオープンをめざす(仮称)中町「道の駅」について造成工事を第3四半期に入札し、4年度には建築工事を始める予定。敷地造成等の詳細設計はオリエンタルコンサルタンツが、新築工事の基本・実施設計は桝谷設計が担当。また、国土交通省の「防災道の駅」に選定された。
 奈良県奈良土木事務所は、令和3年度県土マネジメント部所管工事発注見通し(4月公表分)で、中町「道の駅」造成工事を、一般競争入札を適用して第3四半期に発注するとした。工事概要は水路工、擁壁工、調整池工事、造成工。工期約10ヵ月。概算工事規模は5000万円~9億円。設計はオリエンタルコンサルタンツが担当。4年度には建築工事を始め、5年度中の施設供用をめざす。
 国交省は、都道府県からの提案を踏まえて重点支援対象となる「防災道の駅」として全国で39駅を初めて選定し、奈良県の(仮称)中町「道の駅」も含まれていた。選定を受け荒井知事は「耐震化や無停電化された施設や、災害時に支援活動が可能な約1万平方㍍の駐車場や救援物資の備蓄倉庫を備える計画など、防災機能を備えており、引き続き令和5年度のオープンに向けて整備を進めてまいりたい」とコメント。
道の駅第3ステージの取組みの一環として都道府県の地域防災計画等で広域的な防災拠点に位置付けられている道の駅について「防災道の駅」として選定、防災拠点としての役割を果たすためハード・ソフト両面からの重点的な支援を行うもの。
 選定要件は▽都道府県が策定する広域的な防災計画(地域防災計画若しくは受援計画)及び新広域道路交通計画(国交省と都道府県で策定中)に広域的な防災拠点として位置付づけられている(ハザードエリアに存する場合は適切な対応が講じられている)▽災害時に求められる機能に応じて①建物の耐震化・無停電化及び通信や水の確保等により災害時においても業務実施可能な施設となっている②災害時の支援活動に必要なスペースとして2500平方㍍以上の駐車場を備えている③ 道の駅の設置者である市町村と道路管理者の役割分担等が定まったBCP(業務継続計画)が策定されている▽施設・体制が整っていない場合については今後3年程度で必要な機能と施設・体制を整えるための具体的な計画がある―こと。
中町「道の駅」は、奈良市中町に計画。用地は約4万6000平方㍍、道の駅として整備するエリアは約3万6000平方㍍、民間活用エリアは約1万平方㍍。すでに用地は平成22年に開催した平城遷都1300年祭のバスアンドライドに利用した時点でほぼ取得済。令和3年度から造成工事、4年度には建築工事を始め、5年度中の施設供用をめざす。
整備する施設は、屋外施設としてバスターミナル(路線バス用とリムジンバス用の乗降バース)、駐車場(道路利用者休憩用の身障者用を含む小型・大型・二輪車、施設来訪者用の身障者用を含む小型、パーク&バスライド用の身障者用を含む小型)、オープンスペース(芝生広場)、洪水調整池を、屋内施設としてバス待合所、レンタサイクル置き場、サイクルステーション(メンテナンススペース、更衣室、ロッカー等)、情報発信・休憩スペース(インフォメーション、休憩所、救護室等)、農産物直売所、レストラン、カフェ・雑貨スペース、お土産販売コーナー、多目的交流スペース、備蓄倉庫、トイレを計画。
 新築工事基本・実施設計は桝谷設計に委託して委託期間4年2月28日で進めている。計画している施設は北東棟S造平屋建延べ面積約400平方㍍、北西棟S造平屋建延べ面積約300平方㍍、南棟S造平屋建延べ面積約960平方㍍、防災倉庫S造平屋建築延べ面積約110㍍。
 計画地は、第二阪奈有料道路と主要地方道枚方大和郡山線の交通結節点に位置し、薬師寺や大和民俗公園等の観光資源からも近く、近年では計画地周辺での住宅環境整備が進むとともに大型商業施設が出店し、18年春には県の総合医療センターが開院。また、県道枚方大和郡山線の4車線化事業により幹線道路ネットワークの強化が進められている。

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