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補強土壁工など展開 一般国道369号大保道路 5年度頃から中間部の大型山切工事

2021.11.16 県奈良土木事務所

 奈良県奈良土木事務所は、起終点側から工事を展開している一般国道369号大保道路について、北側の河川の付替と南側の山切を来年6月にかけて行い、南側の補強土壁を第4四半期に発注する。中間部の大型の山切工事は令和5年度頃から開始する見通し。
県奈良土木事務所は、一般国道369号大保道路について10月15日に部分供用した北側区間の南で河川の付替を行うとともに、南側区間で法面の山切を実施して今年度末の第4四半期には補強土壁工を主体とする道路改良工事を工期約12ヵ月で発注することにしている。また、令和5年度頃には大型の山切工事となる中間部に着手することになる見込み。
一般国道369号大保道路は県北東部に位置する幹線道路で、奈良市市街地から奈良市北東部の地域を経由し、名阪国道へ繋がる道路であり、奈良県道路整備基本計画(平成26年7月)において骨格幹線道路ネットワークにおける路線の線的整備箇所として重点的な整備を推進する路線に位置付けられている。大保道路以外の県内の一般国道369号は2車線整備が完了している状況。
事業の目的は①交通安全性の向上②救急救命活動の支援③緊急輸送道路ネットワークの機能強化④地域間交流の充実。事業区間は奈良市大保町。事業延長1・6㌔㍍標準幅員9・75㍍(2車線、片側歩道)の第3種第3級の道路。平成20年度事業化、全体事業費約13億6000万円。
 10月15日に部分供用したのは、事業区間の北側の延長475㍍標準幅員9・75㍍。柳生小学校への通学路に指定されているが、歩道がなく歩行者の安全確保が不充分な状況だった。また、幅員が狭隘で乗用車の対向が困難で車両の通行に支障をきたしていた。この工区を整備すること部分供用により狭隘区間を解消し、通行の安全確保と交通の円滑化に寄与するとしている。
 現在公告済で今年度に入札を予定している総合評価落札方式一般競争入札は次の2件。いずれも工事場所は奈良市大保町で、工期4年6月30日。
▽一般国道369号大保道路切土工事(防災・安全交付金事業(道路改良))第1―10―A4―4号=12月9日開札。工事概要は工事延長128㍍、掘削工1万1730立方㍍、植生工1950平方㍍。設計はウエスコが担当。予定価格9987万8900円込、調査基準価格8871万2800円込。
▽一般国道369号大保道路河川付け替え工事(防災・安全交付金事業(道路改良))第1―10―A4―5号=12月16日開札。工事概要は工事延長120㍍、コンクリートブロック積工742平方㍍。設計はなんば技研が担当。予定価格7876万6600円込、調査基準価格7058万9200円込。
 また、第4四半期に「一般国道369号道路改良」をICT施工者希望型の一般競争入札により発注する。工事概要は補強土壁工。工期約12ヵ月。概算工事規模5000万円~9億円。 (吹上)

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