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安堵連絡管第1工区DB方式 土木設計契約を締結 栗本・村本・潮技術コンサルJV 第2工区は5年度早期にDB実施方針公表へ

2022.9.8 県水道局

 奈良県水道局は、DB方式の公募型プロポーザル「安堵連絡管第1工区整備事業」で特定した栗本・村本・潮技術コンサルJVと基本契約と、土木設計業務等委託契約(4337万3000円込)を締結している。契約期間は基本契約が8年2月27日、土木設計が5年8月31日。5年9月には工事契約を結ぶ予定となっている。担当は総務課総務契約係(電話0742―20―4621)。
応募した事業者からの提案に基づいた設計及び工事を一括して発注する「DB方式」の公募型プロポーザルにより事業者を選定したもの。発注補助業務はパシフィックコンサルタンツが担当している。また、安堵連絡管第2工区についても、公募型プロポーザルによる「DB方式」を適用して事業者選定する方針で、令和5年度早期に実施方針が公表される見込み。
 第1工区の事業箇所は大和郡山市椎木町~安堵町西安堵。事業の対象施設となる安堵連絡管第1工区は工事延長2388㍍(開削φ700㍉他L1916㍍、推進φ900㍉〈管挿入φ700㍉〉L472㍍、開削の安堵町第1ブランチφ200㍉L116㍍)で、減圧弁室内配管(φ350㍉L9㍍)と減圧弁排泥管(φ300㍉L25㍍)は除く。数量は基本設計(セントラルコンサルタントが担当)段階における概算値であり、この事業において実施する設計・工事業務において確定する。
 事業者が行う業務範囲は、対象施設の「調査・設計」区分(地質調査、埋設物調査、試掘調査、詳細設計業務、設計に伴う各種申請等の業務)及び「工事」区分(工事業務、工事に伴う各種申請等の業務、地元への工事説明・承諾等、家屋調査業務、出来高精算業務)の各業務。事業期間は基本契約の締結日から令和8年2月27日まで(但し、設計業務は5年8月31日までに完了する)。
安堵連絡管の布設検討区間には、既設の安堵線が県道天理斑鳩線に布設されているが、安堵線は布設から45年以上経過した小口径(250㍉)の鋼管であり、管路の更新基準年数が最も短く、老朽度調査結果からも老朽化度合いが高いことが判明していることから更新の必要が生じている。管路更新計画において全体管路網の効率化を踏まえ、生駒線の一部を廃止し、その機能を安堵連絡管に持たせる計画としているため口径を増径させている。
また、安堵連絡管整備事業は、磯城郡3町(川西町、三宅町、田原本町)の水道事業広域化における危機管理体制強化の一環として平常時における御所浄水場から磯城郡3町への送水ルートで事故が発生した場合に備え、桜井浄水場から磯城郡3町への送水バックアップルートを確保する(図参照)ため、御所浄水場からの送水系統である中央幹線と、桜井浄水場からの送水系統である生駒線を安堵町第1受水地経由で結ぶ安堵連絡管として整備することを目的としている。
なお、この事業における整備対象区間は、大和郡山市椎木町地内の中央幹線からJR関西本線との交差部の東側までの約2・5㌔㍍の区間(安堵町第1受水地への送水管も含む)であり、JR軌道下を含め残る区間については別途工事を発注する予定。第1工区内の減圧弁室も同様に別途工事を発注する予定。
「安堵連絡管第2工区・(仮称)田原本平群線第1工区整備事業基本設計業務委託」は、一般競争入札によりセントラルコンサルタントに委託して進めている。「DB方式」を適用して公募型プロポーザルによるにより事業者選定する方針で、5年度早期に実施方針が明らかにされる見込み。
業務場所は奈良市法蓮町(県水道局)。業務概要は開削工法φ700㍉基本設計修正1式、シールド工法φ1000㍉基本設計1式、FEM解析(2次元)2断面、基本設計成果の作成及びとりまとめ1式。委託期間5年3月21日。
今回の業務は、3年度に実施した管路耐震化・更新計画作成業務の成果や関係機関協議により、当初計画の工法や布設位置等に変更の必要が生じたため、安堵連絡管第2工区の基本設計の修正と、併せて田原本平群線第1工区基本設計を行うもの。業務延長1901㍍(図参照)で、業務内容は次の通り。
 ▽開削工法基本設計修正=φ700㍉L333㍍。三代川の河川改修計画があることが判明し、将来の河川改修計画を踏まえた布設位置の修正を行い、地下埋設物調査も実施。
 ▽シールド工法基本設計=φ1000㍉で延長は安堵連絡管第2工区が550㍍、田原本平群線第1工区が650㍍。当初の基本設計では開削工法(一部推進)としていたが、管路更新計画において将来の管路網の見直しを行い、安堵連絡管を当初より延伸させることにより効率的な管路網となることから、工法及びルートを変更し、シールド工法(発進立坑1ヵ所、到達立坑2ヵ所を想定)による基本設計を行う。地下埋設物調査及び配管設計(安堵連絡管φ700㍉、田原本平群線φ600㍉)も実施。
 ▽FEM解析(2次元)2断面=県道天理斑鳩線(推進)及び県道大和高田斑鳩線(シールド)とJR関西本線との交差部で、軌道への影響について解析を行う。
 ▽基本設計成果の作成及びとりまとめ。
(吹上)

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