一般記事

国土強靭化地域計画を策定 橋梁の耐震化など

2024.5.16 十津川村

 十津川村は、「十津川村国土強靭化地域計画」を策定した。同計画では、同村の自然災害に対する脆弱性を評価し、国土の強靭化を図る取り組みを推進する。大規模自然災害等に強い地域をつくり、「村民の命を守る」ことを最優先とした「安全安心に最期まで暮らし続けられる十津川村」を目指す。計画は令和10年度までの5年間。
 同計画の目標は次の3つ。①村民の命を守る②村民の生活を守る③村民に寄り添った迅速な復旧・復興を行う。
 リスクシナリオ(起きてはならない最悪の事態)を設定し、それに伴い、同村を強靭化するため、施策方針と具体策を定めた。建設に関する主な方針と事業は次のとおり。

【地震・水害・土砂災害の対策及び避難対策の確実な実施】
▽村有施設の耐震化=老人憩の家、その他村有施設。
▽民間住宅の耐震化の推進=十津川村既存木造住宅耐震診断支援事業(社会資本整備総合交付金)、十津川村既存木造住宅耐震改修事業(社会資本整備総合交付金)。
▽観光客向けの避難場所の確保=主要観光地周辺での観光客向け避難所の指定(必要施設、装備の整備)、外国人観光客向けの多言語による避難場所の位置・誘導看板の設置。
▽国・県による総合的な治水対策の促進=県発注・堆積土砂撤去工事(神納川、熊野川、旭川、滝川)。
▽急傾斜地崩壊対策事業=県発注・急傾斜地崩壊対策事業(上野地地区、上野地月谷地区、武蔵地区、武蔵〈ハ〉地区、殿井〈イ〉地区、殿井〈ロ〉地区、花園地区、湯之原地区)、県発注・平谷地区(鈴入)単独自然災害防止事業(急傾斜)。
▽砂防事業=国発注(栗平地区、神納川小井谷、長殿谷)、県発注・通常(大畑瀞、大谷谷、込之上D沢、今西川)。

【救助・救急、医療活動等の迅速な実施】
▽主要道路のネットワーク整備=国発注・国道168号五條新宮道路(長殿、宇宮原~上野地・川津~野尻、十津川道路Ⅱ期)、県発注・国道425号拡幅工事(大字重里~迫西川)。
▽橋梁の耐震化及び道路法面の防災対策、道路施設の老朽化対策=県発注・老朽化対策(国道168号他18橋〈広瀬橋他〉、国道168号他トンネル5施設〈果無トンネル他〉)、県発注・災害防除事業(国道168号〈長殿〉、県道龍神十津川線〈大字平谷〉)、県発注・国道168号他14橋(小原大橋)橋梁耐震補強、村発注・老朽対化策(村道大渡神山線他164橋〈大渡橋他〉、林道内原線他笹之滝橋他95橋〈大字内原他〉、村道昴線他西川トンネル他2基〈大字平谷他〉、林道小原永井線他沖ノ口トンネル他3基〈大字那知合他〉、村道湯泉地線他湯泉地シェッド他2基〈大字武蔵他〉〈再掲〉)。
▽消防庁舎及び消防団詰所の強化=県広域消防組合五條消防十津川分署の建替え。
▽主要道路や迂回路となる道路・歩道等の整備=県発注・緊急法面対策(山天)、村発注(村道旭線法面対策〈大字旭〉、林道高滝線開設〈高滝〉)。
▽砂防・地すべり対策の推進=県発注・大畑瀞砂防事業・渓流保全工事、県発注・砂防事業(大谷谷、込之上D沢、今西川)、県発注・地滑り対策工事(折立)、村発注・地すべり対策工事(平谷真砂瀬、川津今西線)。

【住民の生活に必要な行政機能、事業者活動の維持】
▽村有施設の改修促進=十津川村公共施設総合管理計画に基づく改修促進(長寿命化・除去等)。

【ライフラインの確保】
▽管路及び浄水施設の耐震化。
▽緊急迂回路として活用可能な林道、作業道等の整備=村発注(林道高滝線開設〈大字高滝〉〈再掲〉、基幹作業道上湯川迫西川線開設〈大字上湯川~迫西川〉)。

【二次災害の防止】
▽電源開発等が管理する各ダム施設の老朽化対策、耐震対策の推進。
▽森林整備の促進=森林整備(人工造林、間伐、作業道整備、鳥獣害防止施設、作業道開設、森林境界明確化、森林経営計画作成)。
▽林地崩壊箇所の復旧と治山施設整備の促進=国発注・十津川地区民有林直轄治山事業(野尻、五百瀬2号地、長殿テラ谷、内野、宇宮原濁谷、山崎谷2号地、杉清三田谷、今西釜中谷)、県発注(県営治山事業復旧治山〈今西山坂谷〉、県営治山事業水源森林再生対策〈杉清小井谷〉)、村発注(市町村治山事業復旧治山〈谷瀬〉)

【地域社会、経済の迅速な再建・回復】
▽地籍調査の推進=国道(地域高規格道路)整備部分の地籍の明確化の推進。

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