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県土利用政策室 3月2日までパブコメ 県西部都計道路の見直し(案) 4道路8区間すべて事業存続

2022.2.18 県地域デザイン推進局

 奈良県土マネジメント部地域デザイン推進局県土利用政策室は、香芝市・葛城市・大和高田市・広陵町の4市町の意見を踏まえ県西部地域における未着手都市計画道路の見直し(案)を作成し、3月2日まで郵便・FAX・問い合わせフォームにより意見を募集している。(案は県土利用政策室・県政情報センター・県民お役立ち情報コーナー4ヵ所と各市町で閲覧に供している。都市計画変更の資料を4年度に作成、順調に進展すれば5年7月にも都市計画審議会へ上程される見込み。問い合わせは計画調整係(電話0742―27―7520)。対象の計4道路8区間を見直しの結果、すべてが事業存続となった。
 【香芝南廻り線】起点・香芝市下田西4丁目~終点・広陵町馬見南1丁目の延長約4750㍍標準幅員20㍍(2車線)。
 ▽見直し対象区間1=起点~国道168号磯壁交差点。「奈良県みんなでつくる交通安全対策プラン」における事故危険箇所に位置付けられているが、事故危険箇所の対策が実施されている。また、奈良県都市計画区域マスタープランにおいて「地域連携軸」、香芝市都市計画マスタープランにおいて「地域連携軸」や「地域幹線道路」に位置付けられるとともに近鉄下田駅にアクセスする道路だが、現道の国道168号は2車線が確保されていることから自動車の交通機能の観点から必要な機能を有している。また、一部区間が通学路に位置付けられており安全対策が実施されているが、「地域連携軸」等に位置付けられている区間については歩道が設けられていない箇所があるため、歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められる。その他に香芝市の指定緊急避難場所である三和小学校にアクセスしている現道の国道168号は2車線が確保されていることから必要な機能を有しているが、香芝市緑の基本計画において国道168号について積極的な緑化の推進を検討していくとされていることから、自治体のまちづくり計画との整合性の観点で必要性が認められる。これらの必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当とした。
 ▽見直し対象区間2=良福寺交差点~終点。香芝市都市計画マスタープランにおいて「地域連携軸」や「環状道路軸」等に位置付けられるとともに、自動車ボトルネック踏切等の混雑緩和やJR五位堂駅へのアクセス強化に資する路線だが、現道がない箇所や2車線が確保されていない箇所があるため自動車の交通機能の観点から必要性が認められる。また、通学路に位置付けられている区間については安全対策が実施され、「奈良まほろばサイク∞リング」のルートに位置付けられている区間についてはサイクリングルートとしての拡幅計画はなく現道の香芝市道が必要な機能を有しているが、「地域連携軸」や「環状道路軸」等に位置付けられている区間については歩道が設けられていない箇所があるため歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められる。このような必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当とした。
 【当麻香芝線】起点・葛城市大字長尾~終点・香芝市良福寺の延長約2100㍍標準幅員16㍍(2車線)。
 ▽見直し対象区間1=起点~都市計画道路大和高田当麻線と接続する国道168号当麻交差点。奈良県都市計画区域マスタープランにおいて「地域連携軸」、葛城市都市計画マスタープランにおいて「都市骨格軸」や「広域幹線道路」に位置付けられているが、現道の国道168号は2車線が確保されていることから自動車の交通機能の観点から必要な機能を有している。また、通学路に位置付けられている箇所については歩道が設けられているが、「地域連携軸」 等に位置付けられている区間については歩道が設けられていない箇所があるため歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められる。自治体のまちづくり計画との整合性の観点からは葛城市都市計画マスタープランにおいて「市街化調整区域の国道168号沿道においては広域幹線道路を活かした沿道型の店舗などの誘導に努める」との方針が示されており、都市計画道路の検討に際しては葛城市が考える沿道の土地利用と併せた一体的な検討が必要であると考える。 このような必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当とした。
 ▽見直し対象区間2=当麻交差点~良福寺東交差点。奈良県都市計画区域マスタープランにおいて「地域連携軸」、香芝市都市計画マスタープランにおいて「地域連携軸」や「地域幹線道路」、葛城市都市計画マスタープランにおいて「都市骨格軸」や「広域幹線道路」に位置付けられているが、現道の国道168号は2車線が確保されていることから自動車の交通機能の観点から必要な機能を有している。また、通学路や「地域連携軸」等に位置付けられている区間については歩道が設けられていない箇所があるため、歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められる。自治体のまちづくり計画との整合性の観点からは香芝市の指定緊急避難場所である鎌田小学校にアクセスしている現道の国道168号は2車線が確保されていることから必要な機能を有しているが、葛城市都市計画マスタープランにおいて「市街化調整区域の国道168号沿道においては広域幹線道路を活かした沿道型の店舗などの誘導に努める」との方針が示されており、都市計画道路の検討に際しては葛城市が考える沿道の土地利用と併せた一体的な検討が必要であると考える。このような必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当とした。
 ▽見直し対象区間3=良福寺東交差点~終点。香芝市都市計画マスタープランにおいて「その他幹線道路」に位置付けられているが、現道の香芝市道は2車線が確保されていないことから自動車の交通機能の観点から必要性が認められる。また、通学路や「その他幹線道路」に位置付けられている区間については歩道が設けられていない箇所があるため歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められる。このような必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当とした。
【下田東線】起点・終点とも香芝市下田東5丁目の延長約200㍍標準幅員16㍍(2車線)。香芝市都市計画マスタープランにおいて「地域幹線道路」に位置付けられているが、現道の県道上中下田線は2車線が確保されていることから自動車の交通機能の観点から必要な機能を有している。 また、通学路や「地域幹線道路」に位置付けられている区間については歩道が設けられていない箇所があるため歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められる。このような必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当とした。
 【今里築山線】起点・大和高田市今里町~終点・大和高田市大谷の延長約3500㍍標準幅員16㍍(2車線)。
 ▽見直し対象区間1=起点~国道165号神楽交差点。奈良県都市計画区域マスタープランにおいて「地域連携軸」、大和高田市都市計画マスタープランにおいて「生活交通軸」に位置付けられており、現道の国道165号は2車線が確保されているものの、神楽交差点は地域の主要渋滞箇所に位置付けられており、渋滞緩和に寄与する対策が実施されておらず混雑度が高い箇所がある。また、自動車ボトルネック踏切等の混雑緩和に寄与する路線であるとともに一部区間が国土交通省の「事故ゼロプラン」における事故危険区間に位置付けられているが、事故減少に寄与する対策が実施されていないことから自動車の交通機能の観点から必要性が認められる。さらに通学路や「地域連携軸」等に位置付けられている区間については歩道が設けられていない箇所があるうえに、一部区間が国土交通省の「事故ゼロプラン」における事故危険区間に位置付けられているが、事故減少に寄与する対策が実施されていないことから歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められる。自治体のまちづくり計画との整合性の観点からは当該区間は緊急輸送道路に位置付けられているが、現道の国道165号は2車線が確保されていることから必要な機能を有している。このような必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当とした。
 ▽見直し対象区間2=神楽交差点~終点。奈良県都市計画区域マスタープランにおいて「地域連携軸」、大和高田市都市計画マスタープランにおいて「生活交通軸」に位置付けられるとともに、築山駅にアクセスする道路だが、現道である国道165号は2車線が確保されている。一方、神楽交差点は地域の主要渋滞箇所に位置付けられているが、渋滞緩和に寄与する対策が実施されておらず一部区間が国土交通省の「事故ゼロプラン」における事故危険区間に位置付けられているが、事故減少に寄与する対策が実施されていないことから自動車の交通機能の観点から必要性が認められる。また、通学路や「地域連携軸」等に位置付けられている区間については歩道が設けられていない箇所がある。さらに一部区間が国土交通省の「事故ゼロプラン」における事故危険区間に位置付けられているが、事故減少に寄与する対策が実施されていないことから歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められる。自治体のまちづくり計画との整合性の観点からは当該区間は緊急輸送道路に位置付けられているが、現道の国道165号は2車線が確保されていることから必要な機能を有している。このような必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当とした。

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