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文化資源活用課 建築研究協会で設計 県立民俗博物館旧岩本家耐震 工事は6~7年度を予定

2023.8.31 県文化・教育・くらし創造部

 奈良県文化・教育・くらし創造部文化資源活用課は、県立民俗博物館旧岩本家震補強工事等について令和5年度に建築研究協会に委託して実施設計をまとめる。工事は6年度から7年度にかけて施工される見通し。
県立民俗博物館旧岩本家について5年度に3年度実施の耐震診断結果及び4年度実施の保存修理工事基本設計を基に耐震補強計画の詳細な検討・解析を行い、必要に応じて現地調査を実施する。耐震補強の詳細検討結果を踏まえ、耐震補強工事を含む保存修理工事に係る実施設計業務を実施し、工事に係る仕様書・図面を含む実施設計図書を作成する。
一般競争入札「奈良県立民俗博物館旧岩本家耐震補強工事等実施設計業務5文資第53号」を開札、落札した一般財団法人建築研究協会(京都市左京区田中関田町)に業務を委託し、業務を進めている。業務場所は大和郡山市矢田町545番地(県立民俗博物館)。業務概要は移築復原民家である旧岩本家住宅(重要文化財)の耐震補強工事等実施設計業務。委託期間6年3月19日(概算工事費積算書を8月31日提出、成果品を6年1月中旬仮提出)。
3年度に耐震診断(耐震補強案策定)(文化資源活用課発注の奈良県立民俗博物館旧岩本家住宅耐震診断業務3文資第46号は伸構造事務所が担当)を行っている。4年度には旧岩本家保存修理工事に係る設計(奈良県立民俗博物館旧臼井家及び旧岩本家保存修理工事設計業務R4補委第1号)を一般財団法人建築研究協会に委託して実施した。業務は住宅の保存修理工事(屋根葺替、木部等修理)及びその他関連工事に係る基本設計業務。
 旧岩本家は、住宅(重要文化財)が木造茅葺平屋建桁行13・89㍍梁間11・07㍍入母屋造平面積159・797平方㍍(屋根面積415・7平方㍍)。実施設計の業務内容は次の通り。
 ▽耐震補強工事実施設計=3年度に実施した耐震診断における補強案を基に大地震時に柱折損による倒壊を防ぐための補強を行う実施設計。
 ▽耐震補強工事に伴い必要となる補修工事実施設計=補修箇所についても調査を行い、必要となる補修工事について設計を行う。簀子天井は石綿セメント板張りとなっている ため耐震工事等に合わせて除去することから、アスベスト調査を実施して適切な工事手法と仕様を検討する。
 ▽保存修理工事の実施設計=4年度実施の保存修理工事基本設計を基に実施設計を行う。
 ▽工事費積算=耐震補強工事及び補強のために必要となる補修工事と保存修理工事に係る工事費の積算を行う。各工事の数量を算出し、内訳書及び内訳明細書を作成する。公共単価及び見積によって概算工事費を算出して積算書を作成する。(吹上)

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