一般記事

県 支援パッケージ実施 下北山村・上北山村・川上村で

2024.5.7 県産業・観光・雇用振興部

 山下真知事は4月24日、定例記者会見を開き、崩土の影響で生活の不便を強いられ、観光客の足が遠のく下北山村、上北山村、川上村の3村に対して支援パッケージを実行すると発表した。上北山村、下北山村、川上村では国道169号、国道425号で崩土があり、迂回や通行規制が余儀なくされている。このため支援パッケージを実施。令和6年度一般会計補正予算4766万円を、一般財源の財政調整基金繰入金として23日付で専決処分し、6月議会には承認を得られるように進める。今回の支援における予算は6300万円。先行して1000万円をキャンペーンに使う。パッケージの内容は次の通り。

▽事業者への緊急支援(2717万円)=コスト面で経営に深刻な影響が生じている事業者にガソリン代の支援として、2村(上北山村・下北山村)を対象に、車種区分に応じて1台あたり最大4万円を支援。崩土による影響で通行が規制されていた国道169号上北山村西原は、同日15時に一般車両の片側通行が可能となり、迂回の必要がなくなったことから除外された。
▽観光の復興を応援(1379万円)=5月下旬より、旅行代金の50%を補助する「三村宿泊等促進キャンペーン」の先行分をスタート。予算1300万円でキャンペーンを利用する宿泊者に対し、3村の飲食店等で利用できるクーポン(3000円)を配布。当初は1000円分の配布で、土産物店に限定する予定だったが増額し、スーパーやコンビニ、ガソリンスタンドでも対象範囲を拡大した。深刻な打撃を受けている2村の宿泊施設に対する光熱費等の支援は増額して予算79万円(小規模ホテル・旅館で6万円)。
▽村の「食」をオール奈良で応援(670万円)=飲食店のネットワークである「奈良コレ」を活用した飲食店でのフェア、アンテナショップ・直売所での販促や食を通じた交流イベントを開催。
▽現地での職員研修の実施=下北山村で200名を超える新規採用職員の1泊研修を行う。コロナ禍により行われていなかった。崩土があった箇所に訪れ、地域の人々と交流し、山村過疎地域の現状と課題に直接触れる。
▽継続的な状況把握等。

 昨年12月に下北山村西原で発生した崩土の災害復旧には、高度な技術を要するとして国の権限代行で仮橋が設置された。緊急車両の通行に限定され、通行規制による影響が続くことが考えられる。山下知事は、良い代替案がないかを検討するとしている。(岡本)

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