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パシコンで発注補助 安堵連絡管第1工区DB方式 4年度にもプロポで 事業者選定の見通し

2021.9.10 県水道局

 奈良県水道局は、安堵連絡管第1工区整備事業に設計・施工一括発注のデザインビルド(DB)方式を導入して実施するため発注補助業務をパシフィックコンサルタンツに委託した。令和4年度に事業者を選定する見通し。3年度に実施方針と要求水準書等の案を作成する。基本設計は2年度にセントラルコンサルタントで実施した。
県水道局は、「デザインビルド方式発注補助業務委託」の一般競争入札を落札したパシフィックコンサルタンツ奈良事務所に業務を委託した。業務場所は奈良市法蓮町の同局内。業務概要はデザインビルド方式発注補助業務1式。委託期間4年1月31日。4年度に要求水準書を示して安堵連絡管第1工区整備事業の事業者を選定するため、早期に実施方針を公表する見通し。発注方式は公募型プロポーザルになる公算が大きいと見られる。安堵連絡管第2工区整備事業についても検討を進めていく。
発注補助業務として実施方針と要求水準書及び事業者選定基準・基本協定書・基本契約書の案を作成する。安堵連絡管第1工区はL2504㍍(開削φ700㍉L1916㍍、推進φ700㍉L472㍍、開削の安堵町第1ブランチφ200㍉L116㍍)で、減圧弁室内配管(φ350㍉L15㍍)と減圧弁排泥管(φ300㍉L25㍍)は除く。業務内容は次の通り。
▽実施方針等の作成支援=事業概要と事業スケジュール及び応募者の参加資格要件等を整理し、作成済の実施方針(素案)を精査して公表資料の作成を支援する。
▽要求水準書(案)の作成支援=整備する安堵連絡管についての設計及び建設に係る作成済の要求水準書(素案)について、民間事業者の創意工夫の発揮を意図した性能発注の視点に留意して精査を行い、要求水準書(案)の公表資料の作成を支援する。
▽事業者選定基準(案)の作成支援=民間事業者を選定するための審査項目と審査項目ごとの評価の視点・配点及び審査方法等を検討し、事業者選定基準(案)の作成を支援する。
▽基本協定書(案)・基本契約書(案)の作成支援=設計業務及び建設工事の契約手続き、契約の終了条件及び債務不履行、法令変更及び不可抗力発生時の取扱い等を検討し、作成済の基本協定書(素案)及び基本契約書(素案)を精査して基本協定書(案)・基本契約書(案)の作成を支援する。
安堵連絡管は同局の幹線である県営水道中央幹線(御所浄水場~奈良市学園前松陽台の奈良市第2受水地)と、県営水道生駒線(桜井浄水場~生駒市山崎町の生駒第1受水地)を連絡する。
 同局では、平成30年度に「管路整備事業への設計・施工一括性能発注方式の導入に係る検討業務委託」をNJS奈良出張所に委託して実施している。業務場所は安堵町、大和郡山市、斑鳩町。管路整備事業の実施に当たり、DB方式の導入による効果を整理し、具体的に効果算定を行うため、連絡管安堵線の整備事業について、設計・施工分離発注の従来方式による概略計画を作成した後、DB方式導入による効果を抽出・評価し、発注に係る要求水準書(案)をとりまとめた。
効果が検証されれば、DB方式による管路整備事業を展開することになる見込み。同局では、磯城郡3町(川西町・三宅町・田原本町)の水道事業広域化において、事故等により現状の御所浄水場からの送水が不可能となった場合を想定し、桜井浄水場から磯城郡3町への送水を可能にするバックアップルートとして、県営水道生駒線と県営水道中央幹線を結ぶ連絡管の整備を検討している。
 安堵連絡管における最大流量は3万5015立方㍍/日で、安堵町第1受水地(安堵町東安堵)への送水量3550立方㍍/日を含む。管の布設に際して占用が必要となることが想定されるのは一級河川岡崎川、一級河川富雄川、JR関西本線、西名阪自動車道。令和2年度には基本設計と測量を実施している。
基本設計はセントラルコンサルタント奈良営業所が担当。基本設計では、連絡管の布設ルート及び布設工法の最適案を選定したうえで、平面図・縦横断面図・構造物等の一般図・計画概要書・概略数量計算書・概算工事費等を作成。業務場所は斑鳩町興留4丁目~大和郡山市椎木町。
(吹上)

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