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県平城宮跡事業推進室 サウンディング調査を 平城宮跡歴史公園県整備区域 11月30日まで受付

2021.11.26 県地域デザイン推進局

 奈良県県土マネジメント部地域デザイン推進局平城宮跡事業推進室は、平城宮跡歴史公園の拠点ゾーンにおける県整備区域の今後の整備・維持管理・運営業務に当たり、民間活力の活用により都市公園に民間の優良な投資を誘導し、公園管理者の財政負担を軽減しつつ、都市公園の質の向上と来訪者のアメニティの一層の向上に資するための事業手法の検討を進めており、民間事業者を対象に民間活力導入に関するサウンディング型市場調査を実施する。
 サウンディングに参加することができる事業者は対象地区での事業の実施主体となる意向を有する法人または法人のグループ。エントリーシートを11月30日まで、事前アンケートを12月3日(期限までに提出することが難しい事情がある場合はサウンディング実施の前日)まで受け付ける。サウンディングはその1を12月6日~10日、その2を12月13日~17日に実施し、実施結果概要を4年1月中旬に公表する予定。
 サウンディング調査は、県整備区域の3つの地区(①朱雀大路西側地区②平城宮跡南側地区③朱雀大路東側地区)を対象にしている。その1は3地区のいずれかを単独の事業として実施する場合や地区内の個別の施設の運営等のみに関心がある事業者を対象とする「単独地区事業型希望者サウンディング」、その2は2地区以上を一体の事業として実施することに関心のある事業者を対象とする「複数地区一体事業型希望者サウンディング」に分けて実施する。いずれの地区も都市計画等による制限は県営公園区域内で第一種住居地域、容積率200%建ぺい率60%(但し都市公園法上の制限がある)。
 【朱雀大路西側地区(奈良市二条大路4丁目)】平城宮跡歴史公園「拠点ゾーン」におけるターミナルエリアとして交通ターミナルを設置し、飲食・物販サービスを提供するほか、奈良観光の玄関口として奈良県全体の観光情報の発信等を行う。敷地面積約3・1㌶(うち建築面積約0・4㌶)。主な施設は交通ターミナル、休憩・宮跡展望棟、団体集合棟、観光案内・物販棟、飲食・交流棟、その他の公園施設。現況は整備済みで、指定管理者制度により維持管理・運営中(平成29年12月~令和5年3月末)。駐車場運営業務は令和3年10月より指定管理業務範囲外。
 【平城宮跡南側地区(奈良市三条大路4丁目)】景色を楽しめるような休憩施設等を整備し、広い平城宮跡歴史公園の中で比較的少ない憩いやくつろぎ空間を創出する。また、来訪者のアメニティが向上するように駐車場と便益施設等を併せて整備する。敷地面積約5㌶。想定される主な施設は休憩施設、便益施設等、駐車場等。現況は更地(但し、現在は県営駐車場を暫定整備して2021年10月より供用している)。
 【朱雀大路東側地区(奈良市二条大路3丁目)】「奈良全体にかかる歴史・文化情報の発信や交流の会場となる施設」としての位置付け及び平城宮跡歴史公園内の既存施設との相互利用により平城宮跡歴史公園の魅力を高められるよう、歴史体験学習館は歴史・文化の「体験(情報発信)」と「交流」の機能を担う施設として整備する。敷地面積約0・9㌶。主な施設は歴史体験学習館。現況は県が用地取得交渉中。
 担当は整備係(電話0742―27―8945)、問い合わせ先は受託会社の日本経済研究所公共デザイン本部インフラ部(電話03―6214―4655部代表)。サウンディングの項目は次の通り。
▽全参加者への共通質問事項=①県整備区域の事業環境についての評価②業務範囲等(インフォメーションパッケージで示した現時点で県が想定する業務範囲と事業方式等、民間事業者のノウハウを活用して魅力や利便性の向上及び業務の効率化やサービスの向上が見込まれる業務範囲や導入すべき機能等、県による支出や支援が必要な業務と独立採算での実施が可能な業務の見立て、民間活力の導入を行ううえで業務範囲の拡大も含んだ見直すべき業務、当該事業を官民連携することで考えられる県のメリットと事業者のメリット)③事業に参画するために必要な条件や望ましい条件④事業参画するうえで必要な事業期間と望ましい事業期間⑤事業参画するに当たり特に注意が必要と考えられるリスク⑥参画可能な事業規模や事業費の支払い条件⑦事業参画に当たり提案時までに必要な情報⑧提案に必要な期間や今後のスケジュール⑨その他の意見・要望・質問など。
▽単独地区事業型希望者に対する質問事項=①参画が想定される地区または施設に関する事業②地区ごとに事業発注を行う場合に他の地区の事業との関係で考えられるリスク③各地区の事業者との連携や公園内の関係者との連携方法。
▽複数地区一体事業型希望者に対する質問事項=①3地区或いは2地区一体で官民連携をすることで考えられる県のメリットと事業者のメリット②3地区或いは2地区で事業を実施する際に各地区が担うべき機能(現在の施設や機能の配置等見直し等)③西側地区と南側地区を一体として捉えた場合に両地区に必要と考えられる機能(例として駐車場)とどちらかに整備されていればよいと考える機能(例として飲食や物販施設や集合施設等)。
今後のスケジュール は朱雀大路西側地区が4年度に現在の指定管理期間が終了するため、次期事業は、4年度中に事業者募集・選定を行い、5年4月から開始となる。このサウンディング調査の結果等を踏まえて8年度以降に他の地区と合わせた管理運営を実施するかなどについて今後の契約のあり方を整理する。平城宮跡南側地区が4年度に整備計画を策定する予定で、7年度中に一次開園して8年度からの全面供用開始を想定している。朱雀大路東側地区が今年度にコンセプト基本計画と建築基本計画を策定する予定で、8年度からの供用開始を想定している。

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