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県奈良公園室 3月2日までパブコメ 「奈良のシカ」保護計画(案)

2022.2.8 県地域デザイン推進局

 奈良県県土マネジメント部地域デザイン推進局奈良公園室は、『天然記念物「奈良のシカ」保護計画(案)』をまとめ、パブリックコメントを実施しており、意見を3月2日まで電子メール・FAX・郵送により受け付ける。
案は県政情報センター(県庁東棟1階)・県民お役立ち情報コーナー(県立図書情報館、奈良県産業会館、吉野町中央公民館、橿原総合庁舎)・奈良公園室(県庁分庁舎6階)で閲覧に供しているほか、ホームページでも公表している。問合せ先は奈良公園管理係(電話0742―27―8028)。
 奈良公園を中心とする奈良市(平成17年4月の合併前の区域)一円に生息するニホンジカは、国の天然記念物に指定され、多くの人に親しまれている。しかし、近年は「奈良のシカ」を取り巻く環境が変化し 、多くの課題が表面化している。
このため県では、平成24年2月に策定した「奈良公園基本戦略」に基づき、「100年後も奈良の鹿が今と変わらず奈良公園に元気で暮らしていること」を目標として、有識者による「奈良のシカ保護管理計画検討委員会」を設置した。
奈良のシカ保護管理計画検討委員会では、「奈良のシカ」保護の中心となる保護地区において、「奈良のシカ」の歴史的背景や人とのふれあい等の現状に配慮し、「保護」に重きをおいた施策を進めるために『天然記念物「奈良のシカ」保護計画』を策定することとした。パブリックコメントを行うことにより県民の意見を計画に反映させるもの。
地区区分及び保護管理の指導基準について現状の実態に即して「重点保護地区」(A地区)、「保護地区」(B地区)、「緩衝地区」(C地区)と「管理地区」(D地区)に整理し、「保護」に重きを置いた施策を進めてきた(表・図)。
まず「重点保護地 区」(A地区)を主な対象として「奈良のシカ」を取り巻く環境を改善するための方策についてまとめた暫定計画を策定し保護政策を進め、引き続き保護政策を進めるために暫定計画で対象とした重点保護地区(A地区)に加え、その周囲の「保護地区」(B地区)までを対象として「奈良のシカ」保護のあり方について計画を策定する。
保護の対象は天然記念物「奈良のシカ」(合併前の奈良市に生息)のうち保護管理のための地区区分のA地区とB地区に生息するニホンジカ(Cervus nippon)。計画の期間は令和4年4月1日~9年3月31日の5年間。取組みは次の通り。
▽重点保護地区(A地区)=①「奈良のシカ」と人とのふれあいの健全化② 「奈良のシカ」と車両との交通事故防止③重点保護地区における「奈良のシカ」の生息環境の改善④「奈良のシカ」による農業被害・生活被 害の軽減。
▽保護地区(B地区)=特別天然記念物「春日山原始林」と天然記念物「奈良のシカ」の共存。

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