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町道大場線「下磯田上橋」架替 南側に橋梁を新設 建設技術研究所で詳細設計進む

2023.5.9 県高田土木事務所

 奈良県高田土木事務所は、広瀬川の河川改修事業に伴って機能回復を図るため広陵町道大場線「下磯田上橋」の架替を計画、令和5年度上半期に詳細設計をまとめることにしている。現道には流域下水道管が埋設されていることから町道大場線を南側に付け替え、橋梁を新設して旧橋を撤去する計画内容で、橋梁工事は高田土木事務所、道路工事は広陵町が実施する見込み。
一般競争入札「広瀬川橋梁詳細設計委託(防災・安全社会資本整備交付金事業(広域河川))第14―委3号」を、建設技術研究所奈良事務所に委託して業務を進めている。業務場所は広陵町大場。業務概要は橋梁詳細設計1橋、旧橋撤去設計、護岸修正設計40㍍。委託期間9月29日。
河川の流量確保のため川幅を拡幅することにしており、橋梁の機能回復を行うことから架け替えるもの。道路は第3種第5級で、有効幅員は車道6・5㍍、A活荷重。プレテンション方式PC単純中空床版橋長13・8㍍、逆T式橋台(基礎は場所打杭)2基。
業務内容は次の通り▽橋梁詳細設計=①架設計画②仮設構造物設計③施工計画④関係機関との協議資料作成▽旧橋撤去設計=①現地計測・一般図作成②施工計画検討③設計積算④設計図作成⑤数量作成⑥照査⑦報告書作成。
これまで(3年度)に実施した関連するコンサルタント業務は▼広瀬川地質調査業務委託(防災・安全社会資本整備交付金事業(広域河川))第繰14―委3号=三協エンジニア▼広瀬川橋梁予備設計業務委託(防災・安全社会資本整備交付金事業(広域河川))第繰14―委4号=千代田コンサルタント▼広瀬川護岸詳細設計業務委託(防災・安全社会資本整備交付金事業(広域河川)他)第繰14―委2他号=中央開発▼広瀬川地質調査業務委託(防災・安全社会資本整備交付金事業(広域河川)他)第繰14―委5他号=アルプス。
広瀬川の改修事業は、「大和川河川整備計画曽我葛城圏域」で位置付けられている。当面の間は概ね10年に1回程度の確率で発生する降雨の洪水を安全に流下させるとともに、生物の生息環境を保全する事業。
広瀬川は、曽我川と葛城川に挟まれた田園地帯を流れる河川。川幅が狭小で、ほとんどの区間がコンクリートブロック積護岸となっている。河川の整備を行う際は、みお筋の形成や水際の植生の回復に努めるほか、周辺の田園風景と調和した整備を図る。
利用・利水では取水施設や取水量の把握と、継続的に水質や水量の把握に努める。なお、広瀬川の川沿いでは、これまで親水公園等の整備は行われていない。
治水では、広陵町大場地内は葛城川の背水区間(内水区間)であり、葛城川との合流点に背水樋門が設けられている。また、川幅が狭小なことから、洪水を流下する能力が著しく不足して浸水被害が発生しているため、下流より河道改修を実施し浸水被害の軽減を図る。さらに内水対策については国管理区間の計画との整合を図りながら調査検討を進める。
工事は、現況の河道法線をもとに河道断面の拡大(拡幅・河床掘削)を行うもので、内水対策について調査・検討する。区間は広陵町大場~百済(葛城川合流点~一級河川上流端)の約4000㍍で、河道拡幅・河床掘削・バイパス水路の開削を実施する。  (吹上)

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