一般記事

近畿技術コンサルで 三代川上流部河川改修検討

2021.7.27 県郡山土木事務所

 奈良県郡山土木事務所は、「三代川上流部」について遊水地の適地を選定することにしており、業務を近畿技術コンサルタンツに委託して進めている。これは本川の改修と併せて将来的に10年規模の洪水に対応するため遊水地の適地を選定とともに、その効果を他の代替施設と比較したうえで計画を立案し、河川整備計画に位置付け、流域の水害に対する安全・安心の確保を早期に図るもの。
一般競争入札「三代川上流部河川改修検討業務(単独河川改良事業)第K―302―委―1号」を3者(うち2者は辞退)で開札、落札した近畿技術コンサルタンツ奈良事務所に業務を委託した。業務場所は斑鳩町阿波他。業務概要は河川改修検討業務1式。委託期間12月28日。主な業務内容は次の通り。
【現地調査】
▽行程計画=現地調査に当たって検討する際の必要な項目について事前に図上で予備的な調査を行い、行程計画を立案する。
▽現地調査=地形的特異点(狭窄部、氾濫、内水箇所等)と大規模工事及び重要構造物箇所(堰、水門、樋門等を含む)と土地利用の状況等の調査が必要な箇所について現状を確認し、必要に応じて写真撮影を行い、結果をとりまとめる。
【流出モデルの作成】
▽流域・河道の分割=地形図・航空写真・文献調査・現地調査結果・LPデータ・既存資料等を参考に、計画の基準点と水文特性及び主要河川合流点等を勘案して流域・河道の分割を行う。
▽流域・河道モデル定数の解析=過年度の成果を参考に準線形貯留型モデル定数(流域定数・河道定数)について、解析対象洪水のハイドログラフを再現し得るように決定する。
【流量検討】
基本高水の検討として計画基準点を考慮し、計画雨量と作成した流出モデルにより基本高水のハイドログラフを算定する。基本高水は、整備計画の流量との整合性を確認するとともに、既設の流域対策の効果を見込んだ場合についても整理する。
【現況流下能力の把握】
現況河道の流下能力の算定は原則として不等流計算を用い、流下能力の評価水位は現況の堤防高から余裕高を引いたものを基本とする。現況堤防高が計画堤防高より高い場合は計画堤防高を評価水位とする。流下能力算出後に河道のネック箇所や全川的な治水安全度バランスを把握するため、流下能力図を作成する。流下能力図を踏まえ河道改修により解決すべき現況河道の課題を整理し、河道改修上の制約条件と考慮事項等を把握する。
【改修案の検討】
三代川の治水対策状況及び流域特性を考慮し、河道改修・放水路及び遊水地整備により10年確率の降雨に対する治水対策案を比較検討する。各改修案の概算事業費及び費用対効果を算定する。
【遊水地の予備設計】
検討した遊水地について平面図・縦断図・標準構造図・標準黄疸図を作成する。
三代川は東を富雄川、西を竜田川、南を大和川に囲まれた低地を流れており、斑鳩町内でイツボ川・服部川を合流して大和川本川に達する。流路延長約4㌔㍍が奈良県の管理区間で流域面積は約8平方㌔㍍。
県では概ね3年に1回の確率で発生する洪水に対して安全に流下させることを目的に、河川の断面拡幅のための河床の掘削等による河道改修事業を行っている。
未改修区間のうち下流部はJR法隆寺駅付近で河川沿いに家屋が密集しており、用地交渉を鋭意進めている。上流部の県道天理斑鳩線沿いについては道路整備と合わせて用地買収を終えている。三代川流域では平成7年7月と11年8月及び29年9月の豪雨等により水害に見舞われている。
今回の業務はこれらの状況を踏まえ、流域の水害に対する安全・安心の確保を早期に図るため、三代川本川の改修と併せて、将来的に10年規模の洪水に対応するため遊水地の適地を選定するとともに、その効果を他の代替施設と比較したうえで計画を立案し、河川整備計画に位置付けることを目的としている。

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