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県広域水道C 建設技術研究所で進む 香芝市第2ブランチ更新基本設計 最適ルート・工法案を選定 更新φ300㍉L720㍍

2024.2.1 県水道局

 奈良県広域水道センターは、一般競争入札「香芝市第2ブランチ基本設計業務委託」を落札した建設技術研究所奈良事務所(奈良市西大寺南町)に委託、業務を進めている。業務場所は葛城市加守~香芝市畑。委託期間8月30日。担当は水道事業課土木建設係(電話0743―54―2631)。
香芝市第2ブランチの更新を検討しており、令和6年度にかけて基本設計を行う。業務では、既存の実測図(地形図、実測測量図(別途発注)等)、地質資料(別途発注)、現地踏査結果、文献、基本検討等の成果品及び設計条件に基づき、管路構造物の比較案について技術的・社会的・経済的な側面からの評価と検討を加え、更新管の布設ルート及び布設工法(ルート等)の最適案を選定したうえで、平面図・縦横断面図・構造物等の一般図と計画概要書及び概略数量計算書と概算工事費等を作成する。
 更新管は呼び径φ300㍉。起点は西部幹線(加守集合弁室)鋼管φ1200㍉、終点は香芝市第2受水地鋼管φ500㍉。この業務において検討するルート等の位置については図を基本とし、施工延長を720㍍(開削工法呼び径φ300㍉L420㍍、非開削工法呼び径φ300㍉L260㍍、水管橋呼び径φ300㍉L40㍍)と想定している。
 設計に当たってコスト縮減の観点により形状・構造・使用材料・施工方法についてコスト縮減提案を行う。また建設副産物の発生・抑制・再利用の促進等の視点を取り入れた設計を行い、その結果としてリサイクル計画書を作成する。業務内容は次の通り。
 【現地調査】
▽設計路線の踏査=設計路線及び既設路線の現地踏査を行い、資料と現地との整合性を目視により確認する。また、地形や地質等の自然状況・沿道・交差・用地条件等の周辺状況を把握し、併せて工事用道路や施工ヤード等の施工性の判断に必要な基礎的な現地状況を把握する。
▽地下埋設物調査=設計対象区間における地下埋設物(地下埋設物管理者への問い合わせを含む)の資料収集及び現地確認を行う。
▽支障物件の調査=設計対象区間における架線や電線の有無等状況の現地確認及び支障物件の管理者からの資料収集並びに整理を行う。
▽在来管の調査=設計対象区間における水道管等の在来管の資料収集及び現地確認を行う。
▽渉外折衝。
【設計計画(既設管撤去を含む)】
▽設計計画=業務の目的と主旨を把握したうえで設計図書に示す業務内容を確認し、業務計画書を作成する。
▽設計条件の確認=接続管の口径・連絡箇所など設計上の基本的条件と既設間撤去区間を確認し、当該設計用に整理する。
▽非開削工法及び水管橋形式の比較案の選定並びに技術的検討=非開削工区間において非開削工法及び詳細と区間割りの検討を行い、対象路線の施工方法としてふさわしい工法数案について構造特性・施工性・経済性・維持管理の容易性及び環境との整合性などの総合的な観点から技術的特徴と課題を整理・評価し、設計する比較案3案を選定する。また、水管橋区間においても橋長・支間割りの検討を行い、架橋地点の水管橋としてふさわしい水管橋形式数案について構造特性・施工性・経済性・維持管理の容易性及び環境との整合性などの総合的な観点から技術的特徴と課題を整理・評価し、設計する比較案3案を選定する。選定した非開削工法及び水管橋形式の各比較案については、比較案の選定において技術的特徴と課題を整理・評価した各観点から技術的検討を行う。また、加守集合弁室及び水管橋並びに国道横断部等については施設管理者との関係機関協議を行う。特に国道横断部付近においては香芝第2受水地側に逆T擁壁(約8㍍の高低差)があり、その下部にボックスカルバート(香芝市と共同使用)を設置して管路を布設している。ボックスカルバート内の余剰スペースの利用可否など検討事項が多いため現時点では非開削工による管路の布設を想定している。また発進側・到達側の立坑施工や掘進作業時において制約を受けることが予想される。これらのこと等を踏まえ、横断部における非開削工の比較案選定において施工性に配慮した検討を行ううえでの着眼点について「設計業務成果報告書」に具体的かつ的確に整理して記載する。
【各種計算】
設計対象区間について構造計算及び立坑、補助工法等の仮設計算を行う。なお、水管橋区間において上部工について自重・水荷重・地震荷重・風荷重及び積雪荷重に対して安全であることを概算構造計算及び概略断面検討により確認し、水管橋形式とその基本的仕様の決定を行う。また、下部工及び基礎工については躯体及び基礎工の形式規模を想定し、概算の構造計算及び安定計算を行う。既設管撤去についても検討する。
【図面作成】
位置図・平面図・縦断面図・横断面図・構造図・仮設図等の作成を行う。なお、水管橋区間については各比較案に対して平面図と側面図及び上下部工・基礎工等主要構造図を作成する。既設管撤去に関する図面も作成する。また、工事に係る占用許可申請に必要な図面についても併せて作成する。
【数量計算・概算工事費算定】
最適なルート等の案に対して概算数量を算出し、概略数量計算書を作成するとともに、概算数量を基に概算工事費及び概略工期の算定を行う。なお、概算工事費の算出に用いた材料単価については単価の採用根拠(出典元或いは見積結果)を整理する。概算ではあるが、発注用設計書レベルでの試算結果を提出する。
【審査】
照査(審査)報告書を作成して提出する。
【報告書作成】
報告書として①設計業務成果概要書②概略設計計算書③数量計算書④概算工事費計算書⑤施工計画書⑥現地踏査結果報告書⑦工期算定計算書⑧工事特記仕様書⑨設計条件等一覧表⑩照査(審査)報告書を作成する。

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