一般記事

建設技術研究所で進む 近鉄奈良駅周辺西口駅前広場 基本計画を見直し

2022.10.11 県奈良土木事務所

奈良県奈良土木事務所は、近鉄奈良駅周辺整備について、西口駅前広場の広場空間再構築による歩行者の利便性向上と、一体的なデザインによる景観性向上をめざし、令和4年度に駅前広場基本計画の見直しを検討する。業務に伴う用地調査等は信栄補償設計が委託期間12月20日で進めている。
 業務は、一般競争入札「近鉄奈良駅周辺環境整備設計業務委託(近鉄奈良駅周辺の環境整備事業(都づくり))290―委―2号」により建設技術研究所奈良事務所に委託して進めている。業務場所は奈良市高天町他。業務は環境整備設計1式。委託期間5年3月15日。担当は県土マネジメント部地域デザイン推進局奈良公園室奈良公園整備第二係(電話0742―27―8074)。
 近鉄奈良駅周辺においては、多くの人々が集う空間に相応しい環境を創出するため、交通結節点としての移動環境を高めるとともに、駅の利用者が円滑に目的地に到着できるよう、交通情報・観光案内・店舗案内に係る情報をわかりやすく提供する必要がある。
 2年度には、近鉄奈良駅周辺歩道空間の環境向上に向け、道路利用状況等の調査・解析を行い、調査結果を踏まえて道路幅員構成について検討を行った。3年度は既往調査結果等を基に必要機能を整理し、近鉄奈良駅駅前広場基本計画等の検討を行った。いずれの業務も建設技術研究所に委託して実施。また、地域関係者や土地所有者及び交通事業者等との勉強会を開催し、まちづくりに対する考え方やアイデア等を聞いた。今回の業務内容は次の通り。
 【駅前広場基本計画修正検討】
 近鉄奈良駅西口駅前広場(約0・45㌶)を対象として、昨年度に検討した基本計画案を、今年度に実施する測量業務(西奈良測技に委託期間11月30日で委託)で作成する平面図及び横断図を用いて修正検討する。
 周辺街路と広場の交通計画や広場内に設置を予定した施設等について、過年度成果を踏まえて駅前広場の配置計画案を1案作成し、動線・施設配置・景観等の概略的な検討を、駅前広場デザインの方向性を重点に行う。計画検討及び関係機関協議等の結果に基づいて基本計画図(1/500程度)を作成し、概算工事費を算出する。
 【駅前広場基本設計】
 基本計画に基づいて駅前広場基本設計を実施するに当たって、駅前広場の現況や交通状況及び周辺開発計画等を把握して前提となる計画条件を整理する。また、既往調査結果を用いて埋設物の状況も整理する。
 【シェルター基本計画】
 駅前広場内に計画するシェルターについて駅前広場デザインや周辺環境を踏まえ、シェルターの形状について複数案を提案し、機能性・景観性・経済性・維持管理性の観点から比較検討を行い、選定した1案について概略計画図を作成する。
 【交通機能施設の代替検討】
 駅前広場整備により近隣に駐輪場及びタクシー待機場の一部を移転する必要が生じる可能性を踏まえ、必要に応じて施設管理者にヒアリングを行い、必要機能を確保する施設の配置を1案検討し、概略計画図を作成する。
 【鳥瞰図及び透視図の作成】
 駅前広場整備イメージを示す鳥瞰図(A2サイズ1枚)及び透視図(A3サイズ2枚)を作成する。
 【関係機関協議資料の作成】
 許認可期間や民間事業者等との協議資料を作成するとともに、必要に応じて協議に同席し、協議結果を議事録としてとりまとめる。協議対象は3機関程度を想定。
 【勉強会運営補助】
 地域関係者・土地所有者・交通事業者等が一堂に会し、近鉄奈良駅周辺の景観づくりや交通結節点としての駅前機能等について、有識者を招いた勉強会の運営補助を行う。ワークショップ形式(5グループ)で3回の実施を想定。

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