一般記事

新所長 紀伊山系 竹下航さん 「復旧工事のマニュアル作成」

2024.5.24 近畿地方整備局

 紀伊山系砂防事務所は平成23年の紀伊半島大災害をきっかけに設立された。現在も甚大な被害を受けた箇所の復旧にあたっている。無人化・自動化施工で進めていた五條市赤谷地区の砂防事業が完成し、6月23日に式典を開催する。着任の挨拶では、「一人で抱え込まずチームで対応するようにお願いした。そのために私も明るい職場環境を作っていきたい」と語った。
 国土技術政策総合研究所に在籍していた時は、全国の災害現場に赴き、災害復旧の方針など技術的な助言をした。そのとき、復旧技術が十分に継承されていない現状を目の当たりにした。副センター長として在籍する大規模土砂災害対策技術センターと連携し、「復旧工事の効率的な方法などをマニュアル化し、全国に普及していきたい」と意気込んだ。
 四国山地砂防事務所の時は、台風11、12号が土砂災害を引き起こし、緊急対応に迫られた。その1週間後、広島県で大規模土砂災害が発生。応援に駆け付けた。「地域の方が、被災されているにも関わらず感謝してくださった。災害発生時の早期復旧と、事前防災の大切さを感じた」と強く語った。
 趣味は野球観戦とランニング。オリックスのファン。マラソン大会では10時間で65㌔㍍を走った。座右の銘は母校の教育理念「明朗・溌剌・無邪気」。「難しいこともあるが、明るく元気でいればなんとかなる」と気概を示した。単身赴任で橿原市在住。奥様と長女、次女は兵庫県西宮市で暮らす。昭和56年2月19日生まれの43歳。
 【略歴】京都大学農学部卒業。平成16年財団法人日本気象協会採用。24年3月に退職。4月国土交通省に入省し、水管理・国土保全局砂防部保全課大規模土砂災害対策係長、25年同局砂防部砂防計画課計画係長、26年四国地方整備局四国山地砂防事務所調査課課長、27年同局企画部企画課課長補佐、28年同局企画部企画課課長、29年国立研究開発法人土木研究所土砂管理研究グループ地すべりチーム主任研究員、令和4年国土技術政策総合研究所土砂災害研究部砂防研究室主任研究官(併)近畿地方整備局大規模土砂災害対策技術センターセンター員、6年現職(併)同センター副センター長。
(岡本)

会員登録
一覧に戻る