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県道路建設課 施工時渋滞対策を検討 国道308号宝来ランプ改良 オンランプ新設の施工計画作成も

2023.12.19 県土マネジメント部

奈良県県土マネジメント部道路建設課は、大宮通り線から第二阪奈有料道路へ直接乗入が可能になるように宝来インターチェンジのランプ改良を計画しており、交通への影響が大きいことが予想される施工時の車線規制に伴う渋滞対策と施工計画を令和6年末までに検討する。
県奈良土木事務所で一般競争入札「一般国道308号渋滞対策等検討業務委託(地域連携道路事業(都づくり)【重要物流道路】)1―5―委―3号」を6年1月25日に開札して業務を委託する。業務場所は奈良市宝来4丁目他。業務概要は渋滞対策検討1式、施工計画検討1式。委託期間6年12月20日。予定価格3414万4000円込、調査基準価格2741万2000円込。
 都市計画道路大宮通り線は、都市計画道路奈良大阪線「第二阪奈道路」と宝来インターチェンジ(奈良市宝来4丁目)において宝来ランプにより接続されているが、奈良方面から第二阪奈道路を利用する際に、安全性の観点から都市計画道路大宮通り線本線部からの直接乗入を規制しており、利用者にとっては不便な状況にあるとともに、観光振興と地域産業の発展を支える交通結節点としての機能を充分に発揮できていない状況にある。
そこで本線部からの直接乗入が可能になるランプ構造に変更するため、都市計画道路大宮通り線側道部から本線部への合流位置を西側に変更して側道部の1車線を高架構造にするとともに、側道部との立体交差により都市計画道路大宮通り線本線部から都市計画道路奈良大阪線へ進入する車線(オンランプ)を新設し、ランプの機能向上による骨格幹線道路ネットワークの強化及び地域交通の円滑化を図る。3年3月9日付で大和都市計画道路「大宮通り線ほか1路線の変更」を都市計画変更の告示を行った。
宝来ランプ改良工事は、施工時に車線規制を行うことから交通への影響が大きいことが予想される。今回の業務は施工時の渋滞の延伸状況等を考慮し、一般国道308号の西行き車線(宝来ランプ~奈良市二条大路南5丁目交差点・三条大路5丁目交差点)において 交通状況を推定し、周辺交通へどういった影響があるか把握するため、交通シミュレーションモデルを用いて施工時の車線規制について検証する。
また、別業務(近代設計奈良営業所が担当)において設計する橋梁基礎工、橋梁下部工、橋梁上部工、補強土壁工、その他構造物等の各施工段階において、周辺地域への影響の把握及びその対策案の検討を行い、必要となる施工ヤードやその確保に伴う通行規制の形態や現道交通の切回し、安全対策及びそれらの実施期間について検討を行ったうえで施工計画を作成する。業務内容は次の通り。
【渋滞対策検討】
宝来ランプ施工時の交通状況を予測し、対策案検討の基礎資料とするため、交通ミクロシミュレーションを実施する。
▽シミュレーションデータの作成=現地道路構造及び宝来ランプ施工時の規制内容を把握し、現況の道路構造等を踏まえたシミュレーションデータを作成するとともに、宝来ランプ施工時の規制内容を反映したシミュレーションデータを作成する。シミュレーションの範囲のうち特に国道308号高架部と側道部の西行き車線における施工時の交通規制による影響を検証するためのシミュレーションデータを作成する。
▽現況交通量調査=現状の交通状況を把握するために交差点交通量・渋滞長調査を実施する。対象箇所は10ヵ所(●及び→の箇所。図参照)。9交差点は交差点方向別交通量と滞留長・渋滞長(10分ごとに集計)など、分岐箇所は側道から阪奈道路・第二阪奈道路に向かう方向別交通量を調査する。
▽現況再現性の検証=作成した現況シミュレーションデータを用いて、現況再現シミュレーションを実施し、交通量調査結果より得られる交差点方向別交通量・滞留長と比較することで再現性を検証する。
▽施工時の交通シミュレーション=現況再現性の検証により設定した条件を反映した施工時シミュレーションモデルを構築し、図で示す範囲の滞留長と旅行速度等を予測する。また、滞留車列の延伸等による通行車両への影響や問題点を整理し、対策を検討する。
▽関係機関協議用資料作成。
【施工計画検討】
▽全体施工計画作成=宝来ランプ改良工事の施工に際しては周辺地域(近隣住民、近隣施設、周辺交通等)への影響が大きいことが予想され、特に周辺交通に関しては日交通量4万台を超える現道交通に対する交通規制や車線の切回しを入念に検討しておく必要がある。受注者は別業務において設計する橋梁基礎工・橋梁下部工・橋梁上部工・補強土壁工その他構造物の各施工段階において、周辺地域への影響の把握及びその対策案の検討を行う。さらに必要となる施工ヤードやその確保に伴う通行規制の形態や現道交通の切回し、安全対策及びそれらの実施期間について検討を行ったうえで施工計画を作成する。なお、別業務の設計が未完となっている場合は仮で与条件を設定して施工計画を作成する。また、この業務で実施する交通シミュレーションの結果において施工範囲外にも施工時の交通規制の影響が及ぶ場合は影響が及ぶ場所についての渋滞対策についても施工計画に反映する。
▽関係機関との協議資料作成=関係機関は警察、NEXCO西日本、奈良市、地元を想定している。

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