一般記事

県土利用政策室 変更案作成へ公聴会 都市計画道路「廃止」3路線

2023.8.10 県地域デザイン推進局

奈良県県土マネジメント部地域デザイン推進局県土利用政策課は、未着手都市計画道路の見直しにより「廃止」となる天理王寺線・秋野左岸線・丹治線の3路線について、都市計画道路の変更案を作成するための公聴会を開催する。
天理王寺線は天理市文化センター(天理市守目堂町117番地)1階展示ホールで9月2日、秋野左岸線は下市町農村環境改善センター(下市町大字下市1960)2階大会議室で、丹治線は吉野町中央公民館(吉野町大字上市133番地)第3研修室でともに9月3日。案は8月21日まで県土利用政策課と関係市町(天理市、下市町、吉野町)役場(都市計画担当課)で閲覧に供し、公述申出書を8月22日まで県土利用政策課で受け付けている。
 都市計画道路は、都市における円滑な移動の確保と良好な都市環境及び市街地の形成などの機能を有し、都市の骨格を形成する道路として都市計画法に基づいて都市計画決定されているもの。
奈良県内の都市計画道路は、これまで高度成長期の急激な都市の拡大による爆発的な人口増加や自動車交通量の増加に迅速に対応するために、自動車交通等の円滑な処理を主な目的とした道路ネットワークを構築すべく都市計画決定を行ってきた。奈良県の都市計画道路は392路線で延長約852㌔㍍、整備率が約53%と全国平均約66%より低い水準にとどまっている(2年3月末現在)。
しかし厳しい財政的制約等により、都市計画決定後に未整備のままとなっている都市計画道路が多数存在する状況にあり、都市計画道路区域内の一定の建築物の建築を長期に亘り制限している状況が課題となっている。
県内においては、自動車交通等の円滑な処理を主な目的とした道路整備が引き続き必要な状況だが、一方では既に人口の減少の始まり、超高齢社会の到来、将来の自動車交通量の減少が予測されるなど社会情勢が大きく変化しており、自動車交通等の円滑な処理の観点のみならず、良好な都市環境を確保する機能等まちづくりの観点からの都市計画道路の見直しの必要性が高まってきていると考えていることから、これらのさまざまな社会情勢の変化も踏まえ、自動車交通等の円滑な処理の観点に加えて、個別市町村のまちづくりの観点からも丁寧な議論を行いながら都市計画道路の見直しに取り組んだもの。
 ▽天理王寺線=延長約4660㍍標準幅員24㍍(4車線〈2車線〉)のうち天理市杣ノ内町~勾田町交差点。現道の国道25号は2車線が確保され必要な機能を有していることから「廃止」が妥当。
 ▽秋野左岸線=下市町の運輸交通上緊急施行を要する路線として昭和29年に都市計画決定された幹線街路(L約2870㍍W7㍍)。現道若しくは並走路線が必要な機能を有していることから「廃止」が妥当。
 ▽丹治線=吉野三町都市計画区域における交通網体系の確立を図ることを目的として昭和59年に都市計画決定された幹線街路(L約1880㍍W12㍍)。現道若しくは並走路線が必要な機能を有していることから「廃止」が妥当。

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