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県まちづくり連携推進課 4者で連携協定を締結 県立医大附属病院南側まちづくり 新A棟(新外来棟)を新築へ 公的施設整備と民間施設誘致

2022.12.13 県地域デザイン推進局

 奈良県県土マネジメント部地域デザイン推進局まちづくり連携推進課は、公立大学法人奈良県立医科大学と橿原市及び近畿日本鉄道と、地域と鉄道の連携による相互の持続的発展に向け、4者が相互に連携・協力しながら奈良県立医科大学附属病院南側地区のまちづくりに関する取組みを推進するため、このほど連携協定を締結した。
 取組み事項は①新駅の設置に関すること=八木西口駅の廃止を条件とせず、令和5年度中の費用負担を含む基本事項の合意をめざし協議②新駅から奈良県立医科大学附属病院へのアクセスに関すること=整備を検討している医大附属病院新外来棟を現医大キャンパス敷地南側に設置するものとして検討③公的施設の整備及び民間施設の誘致に関すること④その他4者の連携・協力による取組みが必要と認められること。
同課は、公募型プロポーザルにより「令和4年度医大・周辺まちづくり検討業務委託医大・周辺まちづくり検討事業都づくり第010―委1号」をオリエンタルコンサルタンツに委託して進めている。
この業務は、医大と有識者及び民間事業者等の意見を聴取・反映し、導入機能や施設配置計画及び民間活力の活用を含めた事業手法等を検討したうえで、「令和元年度医大・周辺まちづくり検討業務委託(医大・周辺まちづくり検討事業(主プロ))第410―委1号」(オリエンタルコンサルタンツが担当)で検討した内容を、整備着手に向けてより具体にブラッシュアップすることを目的とする。
業務場所は橿原市四条町。業務概要は①まちづくりへの導入機能の検討②民間活力活用のフィージビリティー検討・事業手法(民活手法を含む)の検討③施設配置計画の検討・土地利用計画図(案)の作成④まちづくり検討会の運営⑤計画への意見・協議内容の反映。委託期間5年3月27日。担当は地域構想推進係(電話0742―27―5433)。
 県立医科大学では、「奈良県立医科大学附属病院新外来棟基本構想検討支援業務」を公募型プロポーザルによりシステム環境研究所大阪事務所に委託して策定している。
現在、医学部機能の一部を新しいキャンパスへ移転するプロジェクトを進めており、県立医科大学附属病院は現敷地において医療サービスを継続的に提供していくことになる。その一方、施設の老朽化や最新医療への対応のために施設整備が必要な状況となっていることから現A棟の建替を検討することにした。担当は病院経営部経営企画課(電話0744―22―3051内線5211)。
この業務においては、地域ニーズや特定機能病院として担うべき役割を踏まえ、「新外来棟整備に向けた基本的方向性」に沿って新外来棟の機能・規模の設定を検討する。委託期間5年3月31日。業務内容は次の通り。
 ▽基本構想書(案)策定=①同院が担うべき役割(特定機能病院として担うべき役割、臨床研究とトランスレーショナル・リサーチへの対応、高度急性期医療機能と地域連携、新型感染症への対応、地域包括ケア奈良医大モデル実現に向けた機能、地域の健康増進への貢献、基幹災害拠点病院として担うべき機能、地域の医療人材育成、職場環境整備と働き方改革への対応、その他)②担うべき役割を実現するために必要となる具体的な機能・規模の想定③新外来棟に整備する機能の設定④新外来棟の整備規模の設定⑤新外来棟整備に伴う他棟機能の再整理⑥現時点で想定される初期投資費用。
 ▽現状把握及び資料作成=①人口動態の将来予測②患者数の将来予測③診療報酬改定等を始めとした国の医療政策④地域医療計画や地域医療構想等の奈良県内の医療政策⑤同院の経営状況⑥同院の診療活動⑦その他基本構想(案)を検討するうえで必要となるデータ等の整理・分析。
 【附属病院整備に係る基本的方向性】新A棟は新築するとして①免震建物に収容すべき必要性が高い機能②外来診療・救急医療と連動性が高い機能③主に患者利用施設④機能的寿命が短いまたは固定的で重量なもの―を配置する。新棟竣工の頃に築約30年で建替期を迎えるB・C棟についても一体の施設として整備する(新棟竣工10年程度で救急センターや放射線部門更新のために外来診察室から離れた場所に建物を整備といった事態を回避する)。B・C棟には①耐震建物で許容する機能②入院医療(病棟)と連動性が高い機能③主に職員利用施設④機能的寿命が長いまたは可動的で比較的軽量なもの―を配置する。
 【新A棟(新外来棟)整備に向けた基本コンセプト案】▽地域の医療の中核となる機能の集約▽快適で安全安心な環境の提供▽高度医療・先進医療の提供及び研究開発の拠点▽救急医療の充実▽災害拠点病院の役割を果たす設備・機能▽地域完結型医療における中心的な役割▽県民の健康増進の拠点▽奈良県立医科大学の特色を活かす臨床研究の活性化▽地域に貢献する新たなイノベーションの創出。

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