一般記事

県職業能力開発協会 熟練した技能者による実演講話

2023.2.21 その他団体

技能とふれあう機会を提供

奈良県職業能力開発協会(出口武男会長)15日、葛城市立白鳳中学校(長尾14―1)で「令和4年熟練した技能者による実演講話」を開催した。
 コロナウィルス感染症流行の影響を受け3年ぶりの開催となる「実演講話」は、同協会が、啓発活動として、若い方々に技能とふれあう機会を提供しようと行っている。
 県下の広告美術仕上げ、塗装、建築設計などの9つの業種から、熟練した技能者らが講話を受け持ち、2年生の生徒約150人が参加した。
(以上①面に掲載、これより⑧面に掲載)

熟練技能者の技術に触れる
若者へつなぐ匠の技
ものづくりの楽しさを体験する

 奈良県職業能力開発協会が主催する「令和4年熟練した技能者による実演講話」が15日、葛城市立白鳳中学校で開催された。(①面参照)
 今回は広告美術仕上げ(奈良県広告美術技能士会)、日本料理(奈良県日本調理技能士会)、ガラス施工(奈良県板ガラス商工業協同組合)、塗装(奈良県建築塗装技能士会)、工場板金〈車体整備〉(奈良県自動車車体整備協同組合)、印章彫刻(奈良県印章業組合)、造園(奈良県造園業協同組合)、美容(奈良県美容職業訓練協会)、建築設計(吉本建築設計事務所)の9つの職業から技能者らが講師として参加した。
 開会式で、協会の竹村嘉基専務理事は、国家資格の技能検定試験の実施という協会の仕事を紹介した後、「奈良県下にも様々な職業があり、その職業に応じた技能がある。本日の先生方は、熟練した非常に高い技能を持っている技能者である。直接先生方の技能に触れ、それぞれの職種においての楽しさまたは難しさを直に感じ取り、積極的に取り組んでいただきたい」と挨拶。続いて、阪口信哉校長は「スペシャリストの技術に触れる機会はなかなか無い。もしかしたら、君たちの将来の仕事に役立つことが発見できるかもしれない。しっかりと勉強してもらいたい」と生徒らを激励した。その後、職業ごとに教室に別れて「実演講話」が開始され、デザインパネルの製作、フルーツカットの実習、万華鏡制作、ウェルカムボードの制作などといった多様な実習が行われた。建築設計を担当した吉本正治氏は、余り知られていない建築家、建築士、設計士の違いや、建築士の仕事の進め方、建築に関わる人々の関係性などを解説し、イメージパースの制作の実習でも個人に合わせた丁寧な指導を行った。
 どの講話も、和気藹々と作業を進めたり、集中して作業と向き合ったり、また講師の話に熱心に聞き入ったりと、生徒らが真剣に取り組む姿が見られた。
 約2時間の「実演講話」を終え、生徒からは、「凄く良い経験が出来た」「難しかったけど楽しかった」「丁寧に教えてもらえてうれしかった」などの感想が聞かれた。
 閉会式で、阪口校長は、「日本には、なくしてはならない凄い技術がたくさんある。今日学んだことで、それを継承して残していく人が君たちの中から出てくれば」と希望を述べ総括した。
 生徒代表からは、「初めて聞くお話や楽しい体験をさせていただいて、充実した2時間になった、今日学んだことをこれから活用できれば良いと思う」とお礼の言葉が述べられ「実演講話」を締め括った。

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