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県平城宮跡事業推進室 建設技術研究所に委託 平城宮跡南側地区整備計画策定 約5㌶対象に

2021.7.8 県地域デザイン推進局

 奈良県平城宮跡事業推進室は、平城宮跡南側地区整備計画を令和3年度から4年度にかけて策定するため、公募型プロポーザルにより建設技術研究所を受託業者に特定し、契約を締結して業務を委託した。約5㌶を対象に平城宮跡の正面玄関としてふさわしい『奈良時代を今に感じる』憩いと賑わいの空間づくりをめざす。
 県土マネジメント部地域デザイン推進局平城宮跡事業推進室は、「平城宮跡南側地区整備計画策定業務(平城宮跡の利活用推進事業(南側整備・単独公共))第911―委―1号」の公募型プロポーザルでヒアリングを実施し、6者から提出された参加表明書及び技術提案書(ヒアリング実施内容を含む)について評価基準に基づいて審査、建設技術研究所奈良事務所(奈良市西大寺南町)を100点満点中70・20点で受託業者として特定し、1999万8000円込(業務量の目安は2000万円込が限度)で契約を締結して業務を委託した。
 拠点ゾーンの一部において県公園基本計画で位置付けられた「朱雀大路保全エリア」と「多目的エリア」について、既存計画や発掘成果等の過年度成果を踏まえ、整備方針や景観形成方針と導入施設の規模・機能・配置及び来訪者の動線などを検討し、有識者(地域住民)への意見聴取とパブリックコメントを経て「(仮称)平城宮跡歴史公園平城宮跡南側地区整備計画」を策定する。担当は事業係(電話0742―27―8973)。
 平城宮跡歴史公園の拠点ゾーンは、『国営飛鳥・平城宮跡歴史公園平城宮跡区域基本計画』(平成20年12月策定)及び『平城宮跡歴史公園県営公園基本計画』(令和2年12月策定)に基づき、平城宮跡の正面玄関及び奈良観光の玄関口として、公園全体の利用と管理・運営の拠点及び歴史・文化交流拠点並びに観光ネットワークの機能を持ったゾーンにするとともに、朱雀大路の規模を体感し、平城京内から平城宮正門の朱雀門に至るシンボリックな軸を強調し、往時の平城京のスケールを感じさせる広がりのある空間形成を行うため、国土交通省と奈良県が連携して整備を順次進めている。
業務場所は奈良市三条大路4丁目外(約5㌶)。委託期間4年12月22日。
 ▽朱雀大路保全エリアの整備計画内容の検討=計画準備で整理・分析した内容を踏まえ、具体的な配慮事項を明らかにした整備方針及び景観形成方針を設定し、導入施設(築地塀等の復元建造物、遺構表示を含む)の規模・機能及び配置と来訪者の園内動線計画を複数案検討する。また、貸与する実測平面図(1/500)により検討内容を反映した整備計画平面図を作成し、整備に必要となる概算工事費について算出を行う。朱雀大路の遺構部分を将来世代に引き継ぐように保全し、往時の平城京の広がりを体感できるエリアとする。
 ▽多目的エリアの整備計画内容の検討=具体的な配慮事項を明らかにした整備方針及び景観形成方針を設定し、導入施設(築地塀等の復元建造物、遺構表示を含む)の規模・機能及び配置と来訪者のアクセス動線及び園内動線計画を複数案検討する。整備を予定している主要施設の規模・機能及び配置の検討に当たっては来訪者の利便性・快適性を満たすように需要予測に基づく必要量を適切な配置で確保し、市場調査(webアンケート)を行う。また、貸与する実測平面図(1/500)により検討内容を反映した整備計画平面図を作成し、整備に必要となる概算工事費について算出を行う。景色を楽しめるような休憩施設等を整備し、広い平城宮跡歴史公園の中で比較的少ない憩いやくつろぎ空間を創出する。また、来訪者のアメニティや移動環境が向上するように駐車場・便益施設等を併せて整備する。主要施設は休憩施設・便益施設等・駐車場等。
 ▽イメージ図の作成=整備計画内容の検討段階で、整備後の平城宮跡南側地区全体が分かるイメージパースを3案程度作成する。各案2アングル(鳥瞰図とアイレベル)の計6枚を想定している。
 ▽有識者委員会の運営支援=9月・11月・4年3月・5月・10月の5回開催を想定し、会場準備・会議資料の作成・議事録の作成を行う。
 ▽パブリックコメントの実施支援=4年5月の実施に必要な資料の作成を行う。県民から提出された意見をとりまとめ、結果を速やかに県に報告するとともに、関係機関への意見聴取、整備計画(案)への反映、意見募集結果の公表等について支援を行う。
 ▽平城宮跡南側地区調整会議=①3回開催を想定している平城宮跡南側地区調整会議への参加②住民説明会の資料作成。

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