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能登川「恵比須橋」架替計画 6年内に詳細設計 日建技術コンサルで業務進む 7年度にも橋梁工事着手へ
2024.5.10 県奈良土木事務所
奈良県奈良土木事務所は、一般競争入札「一級河川能登川橋梁詳細設計業務委託(特定都市河川浸水被害対策推進事業(河川改修))第1―2―委―3号」により、落札した日建技術コンサルタント奈良事務所(奈良市鳥見町1丁目16番14号)に業務を委託して進めている。業務場所は奈良市南京終町。業務は橋梁詳細設計1式。委託期間12月20日。
これは、河川改修が未整備な能登川の奈良市道「恵比須橋」架替を計画、令和6年に詳細設計を行って設計・施工計画を立案し、仮橋や迂回路など交通確保についてまとめるもの。奈良市と協議したうえで、まず先行して護岸工事に着手、7年度の渇水期に橋梁工事を始める見通し。
大和川水系(平城圏域)の能登川は、河川整備計画に位置付けられて河川改修を行っている。計画区間の奈良市南京終町の京終橋~JR桜井線約700㍍は未改修の状態。県河川整備委員会において「事業継続が妥当」との事務局案を了承している。県庁の担当は県土マネジメント部河川整備課河川整備係 (電話0742―27―7507)。
未整備区間は交通量が多い道路や宅地が隣接し、地下埋設管が多く埋設されている区間を流れている。地元との用地交渉等を継続的に行った結果、用地を広げることなく施工を行うことができる矢板護岸工の設計を進めている。
架替が必要となる恵比須橋については、周辺に重要なインフラ設備が多くあり、架替時にはインフラ設備の休止・移設が必要となるため、設置位置等の調整・検討に時間を要している。5年度は橋梁・護岸の設計を行いつつ、地下埋設業者との協議を継続して行っている。当面(今後5年)の目標は今年度と来年度でNTTや大阪ガスとの協定書締結に向けた協議を完了し、恵比須橋まで矢板護岸工の整備を進める。残事業費11億8000万円(建設費10億7000万円、維持管理費1億1000万円)。
一級河川能登川は、河川整備計画に位置付けられ河川改修を行っている。今回の業務では現在実施している護岸詳細設計及び橋梁予備設計を参考としながら、能登川を横断する奈良市道「恵比須橋」の橋梁詳細設計を行い、工事発注に必要な図面と数量計算書・報告書を作成するもの。なお、当該現場は架空線や地下埋設物が多数入っていることから、これらの移設を踏まえた設計を行う必要があるため、この業務で関係機関との協議資料を作成し、協議に同席する。そのうえで協議内容を考慮して設計・施工計画を立案する。
奈良市道北部337号線「恵比須橋」は鋼単純角形鋼管床版橋で橋長8・1㍍(桁長8㍍、支間長7・6㍍)総幅員10・7㍍(有効幅員9・5㍍)。架設工法はトラッククレーン一括架設で計画。大和川水系河川整備計画(平城圏域)に基づいて別途発注の護岸詳細設計業務と調整を図りながら橋梁詳細設計を実施する。業務内容は次の通り。
【橋梁詳細設計】
▽共通=①座標計算②施工計画(仮設構造物と既設橋撤去の工程を踏まえて施工計画を立案する)③関係機関との協議資料作成(奈良市道路管理部局と水道部局、NTT、関西電力、大阪ガス)④現地踏査。
▽橋梁上部工=単純角形鋼管床板橋(角太橋)①設計計画②設計計算③設計図④数量計算⑤照査⑥報告書作成。
▽橋台工=逆T型橋台①設計計画(業務対象区間には多数の地下埋設物が確認されている。業務のなかで橋台の位置と工事の支障となる範囲を再整理のうえで地下埋事業者との協議資料を作成する。また、地下埋設物に留意しつつ施工計画を作成する)②設計計算③設計図④数量計算⑤照査⑥報告書作成。
▽橋台基礎工=場所打ち杭①設計計画②設計計算③設計図④数量計算⑤照査⑥報告書作成。
▽仮設構造物設計、迂回路設計=①仮設構造物設計(受注者は下部工施工時の仮設構造物の詳細設計を行う。なお、業務で実施する仮設構造物設計は橋梁施工時に設置する仮橋を想定している)②迂回路設計(この橋梁の整備においては長期間の通行止めが発生する見込みであることから、発注者の指示に基づき工事中の迂回路の検討を行う)。仮橋と迂回路の場所は図のルートを想定している。
【既設橋撤去設計】
既設橋については橋梁台帳等の資料がないため別途発注する調査業務のなかで橋梁形式・寸法形状等を推定するための調査手法を発注者に提案したうえで、調査結果を踏まえて上下部工の構造形式と寸法形状・床付けなど撤去設計に必要な項目を整理し、設計の細部条件について技術的検討を加え、当該設計用に整理するとともに適用基準との整合を図って確認を行う。また、撤去に伴う施工計画を作成する①設計計画②設計図(撤去時の施工計画図を含む)③数量計算。 (吹上)