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奈良公園事務所 春日山原生林等防火対策施設 機能保全計画を策定へ 一般競争入札12月15日に開札
2023.11.17 県地域デザイン推進局
奈良県県奈良公園事務所は、特別天然記念物である春日山原生林等の防火対策として整備された防火施設について、令和6年度にかけて劣化状況を調査し、長期的な機能保全に必要な対策を検討して機能保全計画を策定することにしている。
一般競争入札「奈良公園春日山送水管老朽化調査業務委託(猿沢池周辺地区整備事業(都づくり))第527―委―3号」を12月15日に開札して業務を委託する。業務場所は奈良市春日野町・雑司町・川上町。業務概要は基礎調査10ヵ所、管路施設健全度評価1式、機能保全計画策定1式、概略設計1式。委託期間6年10月31日。予定価格2432万1000円込、調査基準価格1954万7000円込。
特別天然記念物である春日山原生林等の防火対策として昭和54年度~58年度に整備された春日山防火施設は、設置から約40年を経過して老朽化の進行が懸念されている。 特に管路施設については一部で漏水が確認されている。
今回の業務は、防火施設を継続的に機能させることを目的として、 施設の劣化状況を調査し、調査結果に基づいて長期的な機能保全に必要となる対策(補修・更新を検討して機能保全計画を策定する。また、機能保全計画に則った年度別事業費の算定を行うもの。
対象施設は管路施設(土木)で共通管は鋳鉄管φ250㍉L1419㍍、送水管は鋳鉄管φ250㍉L3430㍍。埋設管(共通管と送水管の総称)に設置された消火栓計22ヵ所及び各施設に付帯する設備等を含む。業務内容は次の通り。
【基礎調査】
▽資料収集・整理。
▽現地踏査。
▽埋設管老朽化調査=①管路施設布設状況の整理(竣工図書・台帳等資料から管路施設の布設年度・布設方式と土壌の性状などの布設条件について整理を行い、布設条件に応じてブロックに分類する)②管体腐食状況調査(埋設管を中心として掘削幅1㍍長さ2㍍の範囲を掘削して管体を露出させ管種・口径・布設年度〈製造年〉や継手形式・ 近接する消火栓の水圧・ 土被り・地下水の有無と地下水位も確認記録するとともに、管厚の測定と腐食深さ及び腐食の大きさの測定を行う)③土壌腐食性調査(目視により行い、土壌抽出水及び地下水を分析する)。
【健全度評価】
埋設管老朽化調査に基づいて埋設管健全度(腐食状況)を評価し、土壌の腐食性と合わせて埋設管の更新の緊急度を判定する。
【機能保全計画の策定(長寿命化計画の見直し)】
▽補修・更新の選定方針検討=健全度に応じた対策(補修・更新)の選定方針について検討を行う。
▽機能保全対策(補修・更新)の選定=管路施設を対象に健全度評価の結果に応じて最適な機能保全対策を選定する 。
【概略設計】
機能保全計画の策定として、機能保全対策を実施するために必要となる対策(補修・更新)を列挙し、優先順位を付けたうえで概算事業費を算出し、年次計画に整理する。但し、更新となった場合は既存配管の計画(存置・撤去等)を含め事業費算出・計画策定を行う。
【報告書作成】
調査・検討及び計画 策定結果について報告書に取りまとめる。
【照査】
業務の主要な段階において照査を実施し、照査報告書にとりまとめる。