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県土利用政策室 中央復建で業務進む 第6回近畿圏PTの調査分析 都市交通の動向を把握

2023.9.1 県地域デザイン推進局

 奈良県県土マネジメント部地域デザイン推進局県土利用政策室は、令和4年度に第6回目となる近畿圏パーソントリップ調査(PT調査)を実施して得られた回答データより、近畿圏の都市交通の動向を把握するための集計やさまざまなテーマに対応した現状分析を行うことにしている。
県建設業・契約管理課で一般競争入札「近畿圏都市交通体系調査業務委託(総合都市交通体系調査事業)第590―委―1号」を開札し、落札した中央復建コンサルタンツ奈良営業所(奈良市大宮町5丁目3―14不動ビル)に委託して業務を進めている。業務場所は県全域。業務概要は近畿圏都市交通体系調査業務1式。委託期間6年3月21日。
近畿地方整備局と滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、京都市、大阪市、堺市、神戸市及び西日本高速道路等の関係機関から構成される京阪神都市圏交通計画協議会は、「人」や「物」の動きを中心とした交通実態調査として、PT調査及び物資流動調査を実施し、近畿圏内のさまざまな交通課題を検討し、望ましい総合都市交通体系の確立に資することを目的としている。
協議会では昭和45年以降10年ごとにPT調査を実施し、近畿圏内のさまざまな交通課題やそれぞれの時代に応じた望ましい総合都市交通体系のあり方について検討してきており、令和4年には第6回目となる近畿圏PT調査の回答データより近畿圏の都市交通の動向を把握するための集計、さまざまなテーマに対応した現状分析を実施している。
今回の業務では、第6回近畿圏PT調査で得られた回答データから作成されたマスターファイルを使用して実施された基礎集計及び現状分析を踏まえ、奈良県における都市交通課題の分析・検討を行い、課題に対する今後の取組みについて基礎資料を作成する。また、各種会議の運営補助を行う。
業務の目的・主旨を把握したうえで業務内容・実施方針・業務工程・組織計画等を検討して業務計画書を作成し、次の業務を行って報告書を作成する。担当は都市施設係(電話0742―27―7520)。
【課題検討】
令和4年度に実施した現状分析(テーマは交通手段別流動量・時間に関わる交通特性・自由トリップに関する交通特性・優着トリップ)に基づき、奈良県個別のテーマについて課題への対応方策の分析・検討を行う。検討に当たっては、パーソントリップ調査データ以外の外生データ等を適宜活用するほか、必要に応じて近畿地方整備局により別途検討される将来予測結果を活用する。
5年度の個別テーマ(案)は▽公共交通の維持改善=地域別・目的別等の移動の現状を分析して自家用車から公共交通利用への転換施策等の対象となる地域・属性を検討▽高齢者等の移動確保=地域別・運転免許の有無や移動困難の有無といった属性を分析して福祉施策等の対象となる地域・属性を検討▽地域活性化等=属性別の移動手段と滞在時間等の観点から主に休日の移動と活動に着目して地域活性化等の施策の対象となる地域・属性を検討。
【全体とりまとめ】
課題検討の結果を踏まえてテーマに対応した今後の政策の方向性等についてとりまとめる。少子高齢化の進展や環境・防災への意識の高まり、ICT技術の進展と交通プロジェクトや地域開発の動向等を念頭に置き、奈良県で抱える課題に対応した内容を整理したうえで「課題提起型のとりまとめ」を行う。
【政策評価基礎データ集の作成】
4年度にとりまとめた基礎データを交通政策評価の基礎データとして活用できるようなデータ集(地域カルテ)へ加工する。地域カルテは奈良県の全自治体(市区町村)を対象にして「市区町村の現況把握」の視点からPT調査結果の各種データを整理するもの。なお、データの項目については近畿地方整備局が別途発注する業務において検討のうえ協議会で統一の11項目で整理することを想定している。
【公表資料の作成】
第6回近畿圏PT調査の結果のとりまとめとして第5回調査のとりまとめを参考に奈良県の人の動きに関する実態等を整理した公表資料案を作成する。
【各種会議の運営補助】
協議会で開催する合同会議と幹事会等について必要となる資料作成を行う。会議の回数は5回を想定しており、そのうちの1回に対して県より指示する資料作成を行う。なお、会議に際しては2府4県4政令市が発注する業務の受注者との調整・確認を必要に応じて行う。
【報告書作成】
以上の検討結果をとりまとめ、報告書等の成果品を作成する。

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