民間情報

吉野町「旧阪本家本邸」高級ホテルに再生計画 10月23日見学会開催(主催・阪本仙次顕彰会)

2022.9.10 カテゴリ(民間情報)

吉野木材銀行の創業や合併後の吉野銀行の頭取を務め、南都銀行の創業に深くかかわった実業家、阪本仙次氏(1869~1934)の生家、吉野郡吉野町佐々羅の旧本邸「旧阪本家住宅」の見学会が来る10月23日、開催される。主催は阪本仙次顕彰会。
顕彰会事務局の磯崎典央さんによると、旧阪本家本邸は現在、南都銀行のグループ会社「奈良みらいデザイン」(奈良市)が所有している。同社は昨年4月1日、南都キャピタルパートナーズ、NOTE奈良、南都商事の3社が出資して設立した。  
同社は2年後をメドに、旧阪本邸を高級な宿泊施設とレストランに再生する計画を進めている。木造建物の外観をできる限り生かし、グレードの高いホテルにリノベーションする予定だ。
旧阪本家本邸は、吉野郡吉野町の竜門地区の旧伊勢街道沿いにあり、約千坪の敷地に母屋や蔵など10棟が立ち並んでいる。阪本仙次氏は、吉野の悲願だった鉄道会社、吉野軽便鉄道(現近鉄吉野線)を創業し、吉野山に宿泊施設を設けるなど、吉野町の観光事業の活性化に寄与した。また、吉野材木銀を興し、吉野の木材産業振興の礎を築いた。これらの業績を顕彰するため、地元住民らによる顕彰会を発足。吉野に近代をもたらした仙次氏の当時のさまざまな書簡などの資料の整理も進められている。登録有形文化財登録に向けて保存・活用を目指している。(橋本)

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