一般記事

県河川整備課 八千代エンジニヤで 大和川他河道等長寿命化計画策定

2022.8.5 県土マネジメント部

 奈良県県土マネジメント部河川整備課は、「大和川他河道及び堤防の長寿命化計画策定業務委託(河川維持修繕事業)第1T―1―委―1号」の公募型プロポーザルについて、八千代エンジニヤリング奈良事務所(奈良市内侍原町6番地)と4689万3000円込(業務量の目安は4690万円込が限度)で契約を締結して業務を委託した。
プロポーザルには3者が参加表明書を提出、その後1者が辞退して2者から技術提案書が提出され、参加表明書及び技術提案書について評価基準(合計100点)に基づいて審査し、54・04点で八千代エンジニヤリングを最高得点者として受託者に特定したもの。業務場所は川西町吐田他。業務概要は河道及び堤防の長寿命化計画策定業務。委託期間5年3月24日。担当は河川整備係(0742―27―7507)。
 河道及び堤防の河川管理施設については老朽化が進行しており、今後維持管理・更新等の費用がさらに増大していくことが見込まれる。そのため今回の業務では、業務対象河川の特徴を踏まえたうえで中長期的な将来の年次計画をとりまとめた長寿命化計画を作成し、将来にかかる維持管理・更新費を抑制・平準化することで、持続可能なインフラメンテナンスの実現を図ることを目的とする。
 長寿命化計画作成の対象河川は水防警報河川に規定する県知事が示した23河川(表参照)。点検計画作成の対象河川は県管理区間のある全353河川。長寿命化計画作成の対象施設は河道・堤防・護岸及び床止め。計画準備を行ったうえで実施する業務は次の通り。
 【長寿命化計画の作成】
 ▽既往資料収集整理=貸与資料のほか長寿命化計画作成に必要な基礎情報を収集・整理する。
 ▽現地踏査=対象河川の過年度の成果で対策が必要とされている箇所について現地踏査を行い、原因分析をしたうえで対策工法検討の基礎資料を作成する。
 ▽長寿命化計画の作成=①河川の現状として水系(圏域)について各河川管理延長・概要・主要な水害を把握する②維持管理方針と点検計画をとりまとめる③トータルコストの縮減や平準化及び新技術の推進等についても検討し、適切な対策を講じることで状態監視保全と河道・堤防(護岸含む)の長寿命化が図られる考え方のもと長寿命化方針をとりまとめる。また、各河川単位で長寿命化対策計画を作成する。
 過年度の成果で抽出された変状に対して対策工法として従来の経験に基づく工法とライフサイクルコスト縮減策となる長寿命化工法の2種類を検討し、それぞれの対策費用を算出する。その結果を受けて各河川単位で優先順位や平準化を考慮した年度計画を作成し、期間50年を基本とするライフサイクルコストを標準案と長寿命化の2種類を算出し、各河川の年度計画をとりまとめる。
 【ICT技術を活用した点検手法の本格運用に向けた検討及び点検計画の作成】
 ▽既往資料収集整理=検討に必要な基礎情報を収集・整理する。
 ▽ICT技術を活用した点検手法の本格運用に向けた検討及び点検計画の作成=過年度業務の成果を踏まえ、今後の河川点検業務において効率化・高度化を図れるよう、ICT技術を活用した点検手法の選定と課題抽出及び業務仕様をとりまとめる。点検手法と業務仕様は現地特性(市街地、山間部等)ごとに作成する。また、県管理区間のある全353河川が今後5年程度で一巡となる、県の特性にあった最適な点検計画についてもとりまとめる。
 【関係機関協議資料の作成】
 この業務で作成した長寿命化計画等の県下土木事務所への説明会に必要となる資料を作成する。  (吹上)

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