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五條東小 昭和48年の工事施工不良判明 来春開設の学童保育所大幅に遅れ
2022.6.17 五條市
五條市が来春の開設を予定している「五條東小学校学童保育所」は、校舎の建築確認記録がないため建築事務所に追加調査を依頼し、建築確認に代わる調査報告書を県に提出する予定だったが、調査の結果、設計と実際の施工に不整合があったことが、市教委会への取材で分かった。
五條東小学校は令和2年に宇智、阿太両小を統合、宇智小の校舎を利用して開校。来春には北宇智小とも統合し、それに合わせて同小敷地内に学童保育園を新築し、来春に開設する予定だった。
しかし、学童保育所建設には、新たな建築確認申請に加え、昭和55年に校舎の3階部分を増築した当時の建築確認済証や工事完了検査済証が必要であるが、昨秋にこれらの記録がないことが判明した。市教委会は、当時の設計書や図面が残っていたことから、これらと整合性を図る一方、建築事務所に追加調査を依頼した。その結果、不整合が判明した。
市教委会によると、昭和48年建設したRC造3階建て校舎の1、2階部で、鉄筋の数が設計より少なかったり、 体育館では材質の違う鉄筋が使用され、設計通りに施工がされていなかった。
市教委会では、不整合による耐震診断を10月までに完了させる予定で、結果次第では補強等の追加工事が必要となる。児童の安全が確保されるまで、一時的に別の学校での教室を確保し、スクールバスの運行などについて検討している。
来春に計画している、北宇智小との統合にも影響する可能性や来春予定の児童保育所の開設は大幅に遅れる見通しだ。
第1四半期に入札を予定していた五條東小学校学童保育所新築工事設計業務は、延期する予定である。
(橋本)