一般記事
県立学校施設長寿命化整備計画 整備進む耐震補強や改築など
2022.1.28 県教育委員会
県立学校施設は建築後40年を経過した施設が半数を占め、老朽化が進んでいる。一方で、学校施設は児童生徒が安全・安心して学べる施設であるとともに、教育の質を高めるための環境や社会・生活環境の変化に対応した教育環境が求められている。
このため、県教育委員会は昨年2月、施設の機能・性能の確保と共に、中長期的な施設整備に関するトータルコストの縮減と整備にあたっては、計画的かつ効率的な施設整備を推進するため、「県立学校施設長寿命化整備計画」を策定した。
計画期間は、令和3年度から同9年度の7年間で、人口減少・少子高齢化が進展する中、将来の中学校卒業者の減少を踏まえた県立学校再編成(適正化)の検討状況や施設の劣化状況等を踏まえ、適宜計画を見直すとしている。
施設整備の類型は、大規模改造、長寿命化改修と改築の3つの施設整備を設定し、一時的に整備が集中することのないよう、施設の耐用年数を延伸させる「長寿命化」の考えを取り入れた予防保全的な改修の実施を行う。
県立学校の耐震化の状況(令和3年4月1日現在)によると、奈良朱雀高校教室管理棟、生駒高校屋内運動場、高田高校普通特別教室棟の3校の施設整備は、耐震補強工事で、整備を完了している。郡山高校特別教室棟、山辺高校管理教室棟、大宇陀高校普通教室棟及び管理特別教室棟、磯城野高校特別教室棟、王寺工業高校教室棟及び屋内運動場の5校の施設は改築工事(整備中)で、今年度末または4年度に完成する予定。
県教育委員会は平成30年度に、県立高校の適正化実施計画を策定。それに基づいて、国際高校のカリキュラム開発や奈良北高校(令和2年度開設)の奈良先端大との連携や奈良南、奈良商工、高円芸術、商業高校(令和3年度開校)、宇陀高校(令和4年度開校)など適正化を実施している
今後も特色化・多様化を推進するとともに、生徒数の減少に対応して、維持・向上を図る。また、施設の長寿化に向けた整備・対策や市町村の避難所に指定の県立高校体育館にWi―Fi整備及びトイレの改修、空調設置、教育ICT環境の整備などを実施していく方針だ。