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県奈良の木ブランド課 森のエネルギー研で バイオマスエネルギー調査 サプライチェーン構築支援 三菱UFJリサーチ大阪に

2021.11.4 県水循環・森林・景観環境部

 奈良県水循環・森林・景観環境部奈良の木ブランド課は、「2050年ゼロカーボンを見据えた木質バイオマスエネルギー調査事業業務委託」で森のエネルギー研究所、「奈良の木サプライチェーン構築支援業務」で三菱UFJリサーチ&コンサルティング大阪と契約を締結して業務を委託した。
この公募型プロポーザル2件では、ともに2者から提出された企画提案書等について審査委員会において書類審査を行い、最も高い評価を得た事業者を受託者として特定した。担当の電話は0742―27―7470。
 【2050年ゼロカーボンを見据えた木質バイオマスエネルギー調査事業業務委託】
 森のエネルギー研究所(大場龍夫代表取締役。東京都羽村市小作台1―4―21KTDキョーワビル小作台3F)と748万円込(委託上限額770万円込)で契約。
 県における再生可能エネルギー(主に木質バイオマス)について、2050年ゼロカーボンを見据えた導入目標を策定するために県内の木質バイオマス(熱利用を含む)の現状調査及び潜在的バイオマス資源量の分析を実施し、県内全域における木質バイオマス利用の可能性を予測する。また、これらの調査結果と他の再エネの目標を合わせ、県の再エネ全体の2050年の導入量を推計することが目的。委託期間4年1月7日。担当は需要基盤強化係。
 ▽木質バイオマス燃料実態調査=バイオマス燃料の現状を把握し、将来的なポテンシャルを引き出すための訪問聞取り調査を実施する。将来的に導入する燃料製造施設(チップ工場、ペレット工場等)と燃料利用施設(発電所、旅館等)との需給マッチングを実現するため、県内森林・燃料製造施設・燃料利用施設の現状(許容量・生産量・需要・運搬方法等)を把握する。燃料製造施設(チップ12工場・薪1工場・ペレット3工場を想定)、既存熱利用施設(県内熱利用ボイラー20、発電事業者1(+1)を想定)、林業・木材産業関係者(森林組合、木材市場等)などが対象。
 ▽調査結果の分析=現況調査結果と潜在的木質バイオマス資源量の推定から地域のポテンシャルを最大限に活かすために地域全体として発電・熱利用ともに最大限導入できる可能性を検討する。需要は発電所と熱利用ボイラーの導入可能性及び集落単位での導入の検討、供給は県内蓄積量からポテンシャルの推測と伐採・搬出・加工体制の整備等。
 ▽意見交換=木質バイオマスエネルギー調査について実態調査により得られた結果をも
とに、一般社団法人天川村フォレストパワー協議会などの関係団体との意見交換を、調査結果の共有と効率的な燃料製造・運搬・利用方法の検討及び将来的な導入可能性予測を目的に、「木質バイオマスを含めた木材の安定的な流通」をテーマに実施する。
 ▽木質バイオマスエネルギーの導入目標の作成及び重要な施策に関する構想の策定=①調査結果から木質バイオマスエネルギーの導入目標を設定して再エネ利用計画全体の枠組みを作成②地域の需給双方のポテンシャルを最大限に活かし、県内全域での導入可能性を予測(脱炭素社会構築に向けて意欲的な目標を検討)③木質バイオマス燃料の供給増加のために必要な施策について検討④地域コミュニティの活性化など地域課題の解決に繋がるまちづくりの観点からの木質バイオマス燃料の導入の可能性の検討(温泉施設や福祉施設と公共施設など)。
 ▽2050年の県の再エネ導入量の推計=この事業の調査結果と他の再エネの目標を合わせて再エネ導入量を推計する。
 ▽業務完了報告書の作成。
 【奈良の木サプライチェーン構築支援業務】
 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(池田雅一代表取締役社長)大阪(大阪市北区梅田2―5―25ハービスOSAKA)と264万円込(委託上限額268万4000円込)で契約。
 奈良県産材のうち一般材(並材)の流通取引拡大に向けて大口の需要先となる大規模な製材工場と供給元となる素材生産業者に対して、需要と供給のニーズのマッチング策を提案することにより、県産一般材のサプライチェーン構築を図ることが目的。委託期間4年2月25日。担当は加工流通支援係。
 ▽県産一般材の大口需要及び供給に関する調査=①県内の大規模製材業者(構造用材・ラミナ用材を取り扱う2者程度)に必要な規格と品質・数量・価格など木材の購入条件に重点を置いて、原木市場(6市場程度)に原木の集荷状況と取引状況に重点を置いて、素材生産業者(4者程度)に大口需要先への供給の意向や方法に重点を置いて、訪問等による聞取り調査を行う②全国の木材需給に関する優良事例について情報を収集する③県産一般材の需給における課題を抽出して整理する。
 ▽大規模製材工場と素材生産業者間の需給マッチング促進方法の提案=①前項の調査結果等を踏まえて大規模製材業者と素材生産業者間の需要と供給のニーズの共有方法を3以上提案する②県産一般材の流通取引体制について提案する。提案は具体的な事業者名を挙げ、実現をイメージして各事業者の役割や機能・場所・方法等を具体的に表現する。
 ▽業務完了報告書の作成=今後の県産一般材のサプライチェーン構築を図るために必要な流通取引体制を提案し、報告書にまとめる。

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