奈良県警察本部は、「交番・駐在所整備事業（田原駐在所、御杖駐在所）第０３―３０―設工号」の設計施工一括発注公募型プロポーザルについて、技術審査委員会を設置して建築１式工事の総合評定値及び評価テーマに関する技術提案により評価し、積水ハウス奈良支店が提出した技術提案書を特定した。７３５９万円込（事業費の限度と同額）で契約を締結した。
地域の治安維持の拠点として運用している施設である駐在所において老朽化が進んでいることから、早急な建替整備が必要であるため設計と工事及び工事監理を行ったもの。担当は警務部施設装備課営繕係と管財第一係（電話０７４２―２３―０１１０）。
　建替の対象は①奈良警察署田原駐在所②桜井警察署御杖駐在所。業務内容は▽既存建築物解体撤去の設計及び新築建物の基本・実施設計（各種申請等業務含む）▽既存建築物解体撤去の工事及び新築工事１式（外構工事含む）▽工事監理業務。委託期間４年３月３１日。施設の概要は次の通り。
　▽奈良警察署田原駐在所＝既存施設（奈良市茗荷町３９９番地１）は昭和５２年１０月建築のＷ造スレート葺平屋建延べ床面積約６１平方㍍。建替予定地は奈良市横田町３７４番、３７５番１の敷地面積約３００平方㍍。
　▽桜井警察署御杖駐在所＝既存施設（御杖村大字菅野４０４番地の２）は昭和５２年２月建築のＷ造スレート葺平屋建延べ床面積約６０平方㍍。建替予定地は御杖村大字菅野２４２９番４の敷地面積約４００平方㍍。
　交番・駐在所は地域の警察力を高め安全安心を確保する目的のため配置されるものであり、交番は警察官が２４時間体制で交代勤務し、駐在所は警察官が居住して勤務する。近年、女性を対象とした犯罪及び女性被疑者に的確に対応するため、交番への女性警察官の配置を拡大しており、男女別の更衣室などの施設改修が必要となっている。また、老朽化した交番・駐在所が多く、その建替には多大な費用を要する。
県内には６９ヵ所の交番と１０８ヵ所の駐在所がある。県警察本部では、老朽化した交番及び駐在所の耐震化を図る建替整備で、昨年度に鹿ノ台交番・斑鳩交番・針駐在所・朝倉台交番・岡駐在所を対象に初めて設計施工一括発注の公募型プロポーザルを採用し、積水ハウスと契約を結んでいる。今後も耐震化を急ぐ交番及び駐在所の建替整備には設計施工一括発注方式を適用する見通し。