一般記事
県病院マネジメント課 基本構想を策定へ 西和医療センターあり方検討
2021.7.24 県福祉医療部
奈良県福祉医療部医療政策局病院マネジメント課は、西和医療センターについて令和3年度に新病院に求められる機能を充分に発揮できるよう、将来の医療需給の動向を踏まえ、部門ごとの診療機能や施設の配置などについて検討を行い、基本構想の策定に係る企画立案及び基本構想策定支援を行う。
これは2年度に西和医療センターの将来のあり方について県と病院機構が連携し、三菱UFJリサーチ&コンサルティング大阪に委託して検討したことに引き続いて行うもの。また、あり方検討委員会等の会議の運営支援を行う。
同課では「西和医療センターのあり方検討業務委託」の公募型プロポーザルにおいて、8月6日まで受け付けた提案書について8月上旬に審査委員会によるプレゼンテーションを行い、最優秀提案者を特定する。担当は南和医療・病院機構係(電話0742―27―8647)。委託期間4年3月25日。委託料上限額1400万円込。業務内容は次の通り。
▽現状と課題=①西和医療センターを取り巻く現状及び課題と今後の病院整備の方向性の整理②医療需給の調査分析と医療機能・施設整備の動向把握及び類似病院整備事例の調査分析等。
▽病院整備の基本理念=現状と課題を踏まえた新病院整備に向けた基本理念(案)の整理。
▽果たすべき役割=県の医療政策が抱える課題と地域の医療が抱える課題及び現状の西和医療センターが抱える課題を分析し、新病院が果たすべき役割を整理する。
▽求められる機能=①新病院の医療機能と診療科の構成及び病床規模・人員配置と地域連携(地域包括ケア含む)について整理する②西和医療センターの現在の医療提供の実態を把握するため現場調査を実施する③病床規模の検討については入院患者数や平均在院日数等を検討して新西和医療センターの病床規模を整理する④その他に救急患者受入によるの入院など病床規模の検討に当たって加味すべき事項を検討する⑤西和地域における地域包括ケア・在宅医療への西和医療センターの支援のあり方について今後「病院完結型から地域完結型の医療・介護」が求められることを踏まえ、現在西和地域において構築されている地域包括ケア・在宅医療への取組みのなかで西和医療センターの支援のあり方について整理する⑥地域の関係機関との連携強化のため在宅患者の救急受入時などを想定した西和医療センターにおいて整備すべき体制を検討する。
▽部門別基本方針=①整理した診療科及び診療機能を構成するために必要とされる診療体制と人員配置の検討をする②整理した診療科及び診療機能の検討を踏まえ必要な医療機器やシステム導入を検討する③部門ごとの必要面積と動線を検討して配置計画を検討するとともに各階のフロア図・イメージ図を作成する④各部門の配置計画は放射線施設や電気設備等の特殊施設の配置についても検討する⑤各部門の配置計画の検討は同規模の病院と比較するなど客観的な妥当性について検討する。
▽新病院の建設地及び施設規模=①求められる機能を踏まえて移転候補地(王寺駅周辺)における実現可能な施設整備の具体的な手法の検討資料を作成する。また、災害発生時に災害拠点病院として被災地からの傷病者等の受入れ及び搬出を行うことを可能とする施設整備や整備手法を検討する②部門計画を踏まえ、各建物の配置や駐車場の必要数・車両待機スペースなど病院建物だけでなく、関係施設の必要面積の検討も行って施設規模を検討する③建設地及び施設規模は同規模の病院と比較するなど客観的な妥当性について検討する④病院利用者・職員・業者など病院関係者の交通利用実態を把握するため、アンケート等による実態調査を行うなど移転効果について検討する⑤移転することのメリットとデメリットを検討して整理する。プラスアルファの効果や地域との連携などについても検討する。
▽概算事業費と収支シミュレーション=求められる機能を考慮したうえで将来的な収支シミュレーションの検討資料を作成する。収入については診療単価等を、費用については人件費・材料費・経費等を検討する。また、移転することによる整備費用・移転費用・維持管理費用・更新費用・起債償還その他見込まれる費用とともに発注手法の検討を行い、メリットとデメリット及び事例の整理を行う。この検討を踏まえて収支条件の設定と長期財政のシミュレーションの精緻化を行う。
▽整備スケジュール=新病院の建設地及び施設規模の検討を踏まえて妥当な工期と事業スケジュールの検討を行う。
またあり方検討委員会(9月末・11月・4年1月に開催予定)及び関係機関意見交換会(12月・4年2月に開催予定)の運営支援として資料作成及び議事録作成を行う。