一般記事

コンパクトな都市へ 「立地適正化計画」を策定

2021.7.9 御所市

 御所市は、「御所市立地適正化計画策定業務委託ま推委第2号」の一般競争入札を7月20日に開札して業務を委託する。市内全域を対象に立地適正化計画を策定するもので、委託期間6年3月15日。予定価格2598万2000円込、最低制限基準価格2088万9000円込。
 今後のまちづくりは、人口減少や超高齢社会への対応、財政面及び経済面においての持続可能な都市経営を可能とすることが大きな課題。このようななか「コンパクト・プラス・ネットワーク」を基本とした都市再生特別措置法の一部改正が平成26年8月1日に施行され、コンパクトな都市構造への転換をめざした取組みが全国的に動き出した。
この業務では、都市機能や住居等がまとまって立地するコンパクトなまちづくりを推進するため、居住機能や医療・福祉施設・商業施設等の都市機能の立地、公共交通の充実等に関する包括的なマスタープランである「立地適正化計画」の策定を行うことが目的。業務内容は次の通り。
【将来都市構造における基本的な方針のあり方(令和3年度)基礎データの把握整理】
▽計画準備=業務の目的・内容等を踏まえ、業務に必要な資料・図面等の収集整理を行い、各工程の検討、効率的な業務計画を立案する。
▽前提条件の整理=都市の機能や構造の特性を明確にするため、都市計画基礎調査その他既存資料等により人口・土地利用・産業構造・交通体系・市街化動向・都市基盤・公共公益施設・各種法規制などについての把握・整理を行う。
▽基礎調査=将来人口と都市機能の立地や住居及び土地利用の現況や公共交通の利用状況と財政の見通しについてGISソフト等を活用し、整理分析を行う①基礎データの把握・整理(将来人口の推計、都市構造等の特性、公共施設の配置状況)②現状の問題点・課題の整理③上位計画や関連施策等の整理。
▽基本方針の検討=①都市構造の方向性の検討(これまでに整理した市の現状及び抽出された課題に基づき、持続可能なまちづくりを実現するための理念や目標及び目標を定量化するための指標などめざすべき都市の将来像を設定するための検討を行う。併せて人口密度の維持や生活サービス機能の計画的配置等の施策を実現するための基本的な方針についてのあり方を検討する②都市機能誘導区域設定のあり方(効率的な都市経営に資することができるように医療・福祉・商業等の都市機能を誘導・集約すべき区域〈都市機能誘導区域〉の設定に対するあり方・基本的な考え方について検討する。
▽会議運営支援=①国土交通省及び県協議支援(必要な資料を作成する。協議回数は1回を予定)②都市計画審議会(資料を作成し、審議会への参画・説明及び会議録の作成を行う。開催は1回を予定)。
【立地適正化計画(令和4年度)】
▽基本方針の作成=3年度に実施した、将来都市構造における基本的な方針のあり方を踏まえ、上位計画となる「総合計画」及び「都市計画マスタープラン」並びに「まち・ひと・しごと創生総合計画」との整合を図りつつ、まちづくりの理念やめざすべき都市像の設定を行い、都市の集約化に向けた基本方針を作成する。
▽住民意向の把握―立地適正化計画を策定に当たり、将来のまちづくりに関する市民等の意向を幅広く反映させるため、市内在住の2000人程度を対象に一般市民アンケートを実施・整理して報告書として取りまとめる。
▽都市機能誘導区域、誘導施設及び施策事業の検討=①都市機能誘導区域の検討(都市の集約化に向けた基本方針を踏まえ、都市機能誘導区域の検討を行う。なお、検討に当たっては居住誘導区域を想定しつつ医療・福祉と子育て支援や商業等の都市機能及び生活サービス機能の集積と持続的確保が可能な区域、公共交通によるアクセス性が高く徒歩や自転車等により容易に移動できる区域、都市機能の充足による居住誘導区域への居住を誘導できる区域、市の中心拠点や生活拠点―を設定例として検討を行う)②誘導施設の検討(市全体における現在の年齢別人口構成や将来の人口推計や施設の充足状況や配置を勘案して必要となる施設、医療・福祉と子育て支援及び図書館・博物館等の文化施設や商業等の誘導したい都市機能を持つ施設〈高齢者や子育て世代に必要な施設、集客力があり都市の賑わいを生み出す施設、行政施設等〉―を設定例として検討を行う③施策事業の検討(都市機能誘導区域内における公的不動産の活用検討、区域外の都市機能立地の制限などに留意し、市が講ずるべき施策・事業について検討を行う)。
▽居住誘導区域及び施策事業の検討=①居住誘導区域の検討(将来の市街地の人口を一定の人口密度で維持できる適切な区域、都市機能や住居が集積している都市の中心拠点及び生活拠点並びにその周辺区域、生活サービス機能の利便性及び持続的確保が可能な人口密度水準が確保される区域、徒歩や主要な公共交通で容易にアクセスでき都市機能の利用圏として一体的な区域、災害等に対する安全性が確保される区域など―視点を踏まえて検討を行う。地理情報システムを用い、GISデータの入力を行う)②施策事業の検討(居住誘導区域の施策・事業として区域内における居住を誘導するために、まちなか居住の促進と公共交通の確保及び居住誘導区域外の制限など市が講ずるべき施策・事業について検討を行う)。
▽防災指針の検討=誘導区域方針案の検討とともに、災害リスク分析及び評価のうえで防災まちづくりの将来像や誘導方針の検討を行い、具体的な取組み(誘導施策)について、防災指針として取りまとめを行う。
▽会議運営支援=①委員会及び検討部会等の運営支援(会議資料〈配付資料及び説明用のパワーポイント〉の作成、会議への参画、会議録要旨を作成する。会議の回数はそれぞれ2回を予定)②国土交通省及び県協議支援(必要な資料を作成する。協議回数は1回を予定)③都市計画審議会(資料を作成し、審議会への参画・説明及び会議録の作成を行う。開催は1回を予定)。
【立地適正化計画(令和5年度)】
▽定量的な目標値等の検討=計画における目標を市民等の関係者に客観的かつ定量的に提示する観点から、定量的な目標指標や誘導方針に基づく施策の実施等により期待される効果指標を検討するとともに、各指標の従前値・目標年次における目標値を設定する。
▽施策の達成状況に関する評価方法の検討=目標値の達成状況や計画で位置付ける施策の進捗状況等を把握するため、計画の検証体制・評価時期・評価方法・見直し方針等を検討する。
▽立地適正化計画案の作成=検討した内容を整理し、立地適正化計画(案)を作成する。また、立地適正化計画の推進施策についても検討を行う。
▽住民合意形成=①ワークショップ(都市計画マスタープランにおける地域別構想の地域課題等、また立地適正化計画における都市機能誘導区域や誘導施設及び施策・事業と居住誘導区域及び施策・事業の課題を検討するため、4地区においてワークショップを開催するための運営の補助を行う)②公聴会(4地区の公聴会に必要な資料の作成と公聴会参加及び議事録の作成を行う)。
▽パブリックコメント=計画案に関する周知や意見募集のため、意見公募に必要となる資料の作成を行うとともに、これにより得た意見への対応方針の検討を行う。
▽会議運営支援=①委員会及び検討部会等の運営支援(会議資料〈配付資料及び説明用のパワーポイント〉の作成、会議への参画、会議録要旨を作成する。会議の回数はそれぞれ1回を予定)②国土交通省及び県協議支援(必要な資料を作成する。協議回数は1回を予定)③都市計画審議会(資料を作成し、審議会への参画・説明及び会議録の作成を行う。開催は1回を予定)。

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