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詳細修正設計を実施 結崎田原本線(仮称)新宮前橋 一般競争11月28日開札 橋長253㍍4車線の大型構造物

2024.11.19 県土マネジメント部

 奈良県中和土木事務所は、一般県道結崎田原本線結崎~三河工区における大規模構造物となる『(仮称)新宮前橋』について、令和7年度上半期にかけて橋梁詳細修正設計を行い、工事発注に必要な図面・報告書を作成することにしている。
 一般競争入札「結崎田原本線(仮称)新宮前橋詳細設計業務委託(防災・安全(道路改良))第4―10―A6―委―4号」を11月28日に開札して業務を委託する。業務場所は川西町結崎。業務は橋梁詳細設計業務1式。委託期間7年9月30日。予定価格4975万3000円込、調査基準価格3994万1000円込。本庁の担当は県土マネジメント部道路建設課事業第二係(電話0742―27―7498)。
 新宮前橋は鋼3径間連続鋼床版箱桁橋橋長253㍍(支間長70・4㍍+102・0㍍+77・4㍍)幅員24・8㍍(4車線+中央帯+両側自転車歩行者道)。下部工は逆T式橋台(場所打杭φ1200㍉)、RC柱式橋脚(場所打杭φ1200㍉)、RC張出式橋脚(場所打杭φ1200㍉)。橋脚の高さが10㍍近い大型構造物。架設計画では起終点の側径間部はトラッククレーンベント架設、中央径間部はトラベラークレーン片持ち架設を想定。上下部工と基礎工及び土留工の詳細設計とともに次の業務を行う。
 ▽施工計画=既往の交通切回し計画並びに施工ステップ計画を参考に新宮前橋全体(下部工を含む)及び前後の取付道路の施工ステップ計画設計を行う。
▽動的照査=橋梁の耐震性能照査に際して実施する動的照査は2次元モデルを基本とする。但し、検討の結果3次元モデルによる動的照査が必要と判断される場合は調査職員に報告して指示を受ける。この場合は設計変更の対象とする。
▽関係機関との協議資料作成=占用物件について現地踏査と資料収集及び管理者ヒアリング等を行い、移設計画または新設計画等を行う。町道管理者と交通管理者並びに占用物関係者との協議を行い、県が河川法第24条及び第26条に係る協議を行うための申請書案を作成する。
 一般県道結崎田原本線結崎~三河工区は川西町結崎~三宅町三河。大和中央道と京奈和自動車道をバイパスで結ぶ事業延長2・1㌔㍍幅員24㍍4車線。第4種第1級。設計速度60㌔㍍/h。平成22年度事業採択。全体事業費69億9500万円、令和元年度末までに31億4100円を投資。事業進捗率約55%。
 事業効果として▽大和平野部の幹線道路のミッシングリンク解消▽京奈和自動車道からの県北西部へのアクセス向上▽昭和工業団地や結崎工業団地の企業立地環境の向上▽地域の安全性の向上と渋滞の解消▽京奈和自動車道の供用に合わせた一定の効果発現―を挙げている。
 2年12月に開催された「奈良県公共事業評価監視委員会」で事業再評価を行い、「事業継続が妥当」とした。 関係する5地区のうち三宅町三河地区については平成28年度までに用地買収が完了し、京奈和自動車道との交差点部においては路側構造物等の工事が完了。残る4地区については順次用地交渉を進め、一定区間の用地買収が完了した箇所について順次工事を進めている。平成27年当時の用地進捗率約10%が現在は約70%となっており、今後も追加買収できる見込み。引き続き事業を推進し、早期の事業完了をめざす。鋼橋上部工への耐候性鋼材の使用により約2・6億円のコスト縮減が期待される。
 橋梁予備設計はトーニチコンサルタント奈良事務所が担当。2年度には(仮称)新宮前橋」の詳細設計委託を長大奈良事務所に委託して実施。この時点での新宮前橋は支間長64・15㍍+79・15㍍+37㍍+39㍍の4径間の橋梁。内訳は2径間連続ラーメン鋼床版箱桁橋145㍍(支間長64・15㍍+79・15㍍)、2径間連続プレビーム橋78㍍(支間長37㍍+39㍍)、逆T式橋台2基(場所打杭φ1200㍉)、壁式橋脚1基(場所打杭φ1200㍉)、張出式橋脚2基(場所打杭φ1200㍉)となっていた。業務のなかで3径間へ橋梁形式を見直したもの。(吹上)

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