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県リニア・地域交通課 長大で業務進む 自動運転等交通サービス検討 三郷町・明日香村で 路車協調の実証実験

2024.8.30 県土マネジメント部

 奈良県県土マネジメント部リニア・地域交通課は、公募型プロポーザル「令和6年度自動運転等デジタル技術を活用した交通サービス検討業務委託第1―委2号」について、長大奈良事務所(三郷町立野南2丁目10番17号)から提出された技術提案書を評価基準(合計100点)に基づき審査し、評価点59・87点て特定、7198万4000円込(業務量の目安は7200万円込が限度)で契約を締結して委託、業務を進めている。
業務は県内全域を対象に①実証実験実施準備②実証実験③実験結果の検証④協議会の運営を行う。委託期間7年2月28日。担当はリニア・交通まちづくり推進係(電話0742―27―8102)。
県内において自動運転等デジタル技術を活用した交通サービスの実装を検討し、将来に亘る地域の移動手段の確保と地域課題の一体的解決をめざす。県では、4年度に県内4市町村(五條市・三郷町・田原本町・明日香村)とデジタル交通サービス導入推進協議会を立ち上げて検討を開始し、5年度には三郷町・明日香村で自動運転実証実験を実施した。6年度は5年度の実証実験を踏まえ、路車協調システムを取り入れた課題改善の実証実験に取り組むととともに、他地区での自動運転サービス導入の可能性調査を行う。業務内容は次の通り。
【令和6年度デジタル交通サービス実証実験地域での実施内容】
▽実証実験の実施=三郷町でJR三郷駅~FSS35キャンパス(奈良学園大学跡地)をルートに12月頃に、明日香村で近鉄飛鳥駅~高松塚古墳~キトラ古墳をルートに7年1月頃に、いずれも小型バス(EV)等による実証実験を想定。実施期間は3~4週間(テスト走行等の準備期間を含む)を想定。実証実験の自動運転レベルはレベル2。実施に先立ち三郷町と明日香村それぞれの5年度に実施した実証実験や検証結果を基に路車協調システムを取り入れた6年度実証実験実施計画(案)を作成する。実証実験の実施後は走行結果や利用者へのアンケート調査等を取りまとめたうえで、走行安全性と路車協調システムの必要性及び最適な路側支援方法や社会的受容性と利用者満足度及びサービス実装可能性等の観点から検証を行う。
▽実装に向けての検討=サービス実装までのロードマップの作成。
▽デジタル交通サービスの導入に係る検討の実施=実施候補箇所は宇陀市(天満台)。内閣府未来技術社会実装事業(4年度~6年度)を活用し、自動運転車両及び予約システムを活用した輸送サービスの導入に向けた取組みが進められることとなっていることから、適宜連携して検討を行う。
▽協議会の運営=明日香村と三郷町においてそれぞれ両地区の検討状況を踏まえ、実施内容を推進するため6年度中に2回程度ずつ協議会(出席者は各30名程度を想定)を開催する。協議会の配布資料と議事録の作成、オンライン開催に必要な機器等の準備及び運営を行う。
【自動運転サービス導入可能性調査の実施(他地区)】
自動運転等デジタル技術を活用した移動サービスについて他の地区での実現可能性の検討を行う。候補地域の車道において自動運転車両の走行環境の適正調査を実施し、自動走行に適したルート選定及びインフラ整備の必要性等を整理・検証する。県と協議して1ヵ所を決定する。
▽道路環境等の現況調査の実施=想定される自動運転サービスを踏まえた調査範囲と項目を選定し、実地調査に基づくリスクアセスメントを実施する。
▽自動走行システムを活用した移動サービスの社会実装検討=現況調査結果を踏まえた既存インフラの課題抽出と交通事業者へのヒアリング調査を実施、必要なインフラ整備と整備に係る費用算出及び走行ルートの評価と提案を行う。
【先進事例及び政府動向の調査】
自動運転を実装している地域を中心に事例収集したうえで導入されている自動運転技術や車両等に分類・整理する。自動運転に係る政府や各省庁の動向について調査し、特に技術開発の進捗と法制度の整備等の状況を中心に整理する。事例調査状況は各協議会での資料とするため継続的に調査を進め、最終のとりまとめ資料は関係機関や住民等への説明資料として使用することを前提に分かりやすくビジュアル化してとりまとめる。
【報告書作成】
検討結果を業務報告書として取りまとめるとともに報告書の概要版を作成する。

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