近畿地方整備局は、国土交通省が水辺を活かして地域の賑わい創出をめざす取組み「かわまちづくり」計画に五條市の『二見地区かわまちづくり』が新規登録された―と公表した。同局管内において登録された３ヵ所の１つ。８月２９日に登録証の伝達式が五條市役所で行われている。
　二見地区かわまちづくりは、対象河川が国管理河川の一級河川紀の川水系紀の川（吉野川）。推進主体は五條市。ハード施策として国交省が河川管理用通路、坂路、側帯の整備、高水敷の整正等を、五條市が広場、駐車場、キッチンカースペース、インフラ設備、坂路下の広場等の整備、サクラの植栽等を、ソフト施策として国交省が都市・地域再生等利用区域の指定等を、五條市がイベントの開催等を実施する。
　五條市では、舟運や川魚漁で古くからまちを支えていた紀の川（吉野川）、重要伝統的建造物群保存地区に選定されている五條新町、奈良県三大商店街の１つであった五條の商店街を、市中心市街地におけるまちづくりの重要な要素と位置付けており、それぞれを魅力ある空間とし賑わいを創出するとともに、ＪＲ五条駅及びＪＲ大和二見駅にターミナル機能を持たせることによってそれらの回遊を演出するとしている。
この取組みを充実させるためこの計画では、紀の川（吉野川）周辺において川沿いの散策路や河川空間と一体となった広場の整備やサクラの植栽による新たな水辺の風景の創出等、地域住民と来訪者が川と触れ合う空間づくりに取り組んでいく。
国交省では、この取組みに対して必要な河川管理施設の整備のほか、河川空間において営利活動を実施する場合には河川敷地占用許可準則２２条に基づく都市・地域再生等利用区域の指定等の支援を実施していく。