奈良県食農部中央卸売市場再整備推進室は、中央卸売市場再整備における北側地区を市場敷地内工事中のストックヤードや仮設駐車場及び雨水貯留浸透施設等として利用することにしているが、令和６年度に再整備後も各施設の利用を想定して暫定整備基本設計を行う。
県土マネジメント部建設産業課で一般競争入札「中央卸売市場再整備に係る北側地区暫定整備基本設計業務委託委第６―３号」を開札、落札したサンコーコンサルタント奈良営業所（奈良市大宮町２―４―２９）に委託して業務を進めている。業務場所は大和郡山市筒井町。委託期間７年３月２５日。
県では、中央卸売市場の再整備を予定しており、食の流通拠点としての機能を備え、食の安全・安心を確保する「市場エリア」とともに、市場の機能や立地を活かして地域の賑わいを創出する「賑わいエリア」等の整備に向けた準備・検討を進めている。現在、市場の北側地区においては、市場敷地内工事中はストックヤードや仮設駐車場及び雨水貯留浸透施設等としての利用を、再整備後は市場関係者や一般利用者等の駐車場と進入路及び雨水貯留浸透施設等としての利用を想定している。
４月８日に公告した「中央卸売市場再整備に係る北側地区暫定整備基本設計等業務委託委第６―１号」は参加者がなく中止とした。今回は市場北側地区暫定整備実施設計を業務から外し、開発協議資料作成及び開発行為許可申請書等に係る支援を開発許可申請要否判定業務に変更、それに伴い予定価格と調査基準価格も減額した。担当は建設推進係（電話０７４３―５６―７００４）。今回の業務内容は次の通り。
　【与条件の整理】
　現計画条件の把握と整理を行うとともに、上位関連計画や各種関連資料を収集整理する。また、対象エリアと周辺の地形や土地利用との関係整理、計画上の問題点や課題の整理を行う。
　【現地踏査】
　業務に先立ち現地状況を把握するため現地踏査を実施し、計画地（図参照）における地形・地質・地物・沿道・土地利用などの状況把握と確認を行い、問題点や課題を整理する。
　【市場北側地区暫定整備基本設計】
　計画地内の骨格となる施設配置や諸施設の形状と基盤施設等について①導入する機能・施設の検討・設計②施設規模の検討・設計③ゾーニング・施設配置案の検討・設計④造成計画高の検討・設計⑤仮設駐車場整備及びストックヤードとしての検討・設計⑥雨水貯留浸透施設の検討・設計⑦周回道路の検討・設計⑧既設里道及び用排水施設の付替及び水門の移設等の検討・設計⑨既設水路の改修の検討・設計⑩インフラ等の各施設の検討・設計―を行い、造成及び周辺工事等との取合いと周辺環境への影響及び安全性・経済性・維持管理性・施工性・耐久性・意匠性・機能性及び調和性等の各観点から比較検討して３案程度を提案する。そのうち県が選ぶ最も優れた１案について基本設計を行う。なお、⑥～⑩で検討・設計した各施設については再整備後も継続しての利用を計画している。以上をもとに必要な基盤整備と施設整備に係る費用を標準単価等で積み上げ、概算工事費を算出する。なお、７年度予算要求資料とするため９月には提出する。
　【開発許可申請要否判定業務】
　計画地における暫定整備の、都市計画法第２９条の適用が除外される開発行為への該当有無の確認について関係機関と協議を行い、実施設計時に必要な手続きを確定する。
　【関係機関との協議・打合せ等】
　関係機関との協議資料を作成する。関係機関は地元（自治会、土地改良区等）、警察、隣接道路管理者、開発部局、河川部局、場内事業者を想定している。打合せに出席する。