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秋篠川改修に伴う外山橋架橋 6年度に予備設計 サンコーコンサルに業務委託

2024.8.20 県奈良土木事務所

 奈良県奈良土木事務所は、一級河川秋篠川の河川改修事業に伴う「外山橋」架橋の橋梁予備設計を令和6年度に行う。秋篠川は、大和川水系河川整備計画をもとに、概ね10年に1回程度の確立で発生する降雨の洪水を安全に流下させることを目的に河川改修工事を進めている。
 7月18日開札(7月29日契約)した一般競争入札「一級河川秋篠川橋梁予備設計業務委託(特定都市河川浸水被害対策推進事業(河川改修))3―2―委―1号」(入札情報は20日④面参照)によりサンコーコンサルタント奈良営業所(奈良市大宮町2―4―29)に業務を委託した。業務場所は奈良市中山町。業務は橋梁予備設計1橋、仮橋詳細設計1橋。委託期間7年3月26日。
 一級河川秋篠川(中山工区)の計画高水流量は60立方㍍/秒、主要地方道奈良精華線(旧道)の計画交通量は911台/日。河川改修に伴う外山橋の橋梁予備設計は、当該路線が奈良精華線の旧道であるバス路線となっていることにも留意し、上部工と下部工及び基礎工について比較検討を行い、周辺環境を踏まえて最適橋梁形式と橋梁諸元を決定する。業務内容は次の通り。
▽設計計画=業務計画書を作成する。
▽現地踏査=架橋地点の現地踏査を行い、設計図書に基づいた設計範囲と現地との整合性を確認する。また、地形・地質等の自然状況、沿道・交差・用地条件等の周辺状況を把握し、合わせて工事用道路・施工ヤード等の施工性の判断に必要な基礎的な現況を把握する。
▽設計条件の確認=設計図書に示された道路の幾何構造、荷重条件など設計施工上の基本条件を確認し、当該設計用に整理する。
▽橋梁形式比較案の選定=橋長と支間割の検討を行い、架橋地点の橋梁としてふさわしい橋梁形式数案について構造特性、施工性、経済性、維持管理、環境との整合など総合的な観点から技術的特徴、課題を整理し、評価を加えて比較案3案を選定する。
▽基本事項の検討=設計を実施する橋梁形式比較案に対して①構造特性(安定性、耐震性、走行性)②施工性(施工の安全性、難易性、確実性、工事用道路及び作業ヤード)③経済性④維持管理(耐久性、管理の難易性)⑤環境との整合(修景、騒音、振動、近接施工)―の事項を標準として技術的検討を加える。
▽設計計算=上部工については主要点(主桁最大モーメントまたは軸力生じる箇所)の概算応力計算及び概略断面検討を行って支間割・主桁配置・桁高・主構等を決定する。下部工及び基礎工については躯体及び基礎工の形式規模を想定し、概算の応力計算及び安定計規模を行う。
▽設計図=橋梁形式比較案のそれぞれに対して一般図(平面図、側面図、上下部工・基礎工主要断面図)を作成し、道路及び河川との関連、建築限界及び河川改修断面図等のほか土質柱状図を記入する。構造物の基本寸法の表示は橋長・支間・桁間隔・下部工及び基礎工の主要寸法のみ。
▽関係機関との協議資料作成。
▽概算工事費=橋梁形式比較案のそれぞれに対して概算工事費を算定する。
 ▽橋梁形式比較一覧表の作成=一般図(側面図、上下部工及び基礎工断面図を記入するほか、技術的特徴と課題を列記して各橋梁形式比較案の評価を行い、最適橋梁形式案を明示する。
▽仮設構造物設計=上部工施工時及び下部工施工時の仮設構造物の設計を行う。
▽仮橋設計=詳細設計は設計計画、設計計算、設計図、数量計算、照査、報告書作成の業務内容を行う。
▽照査。
▽報告書作成=報告書と業務概要版を作成する。なお①設計条件②橋梁形式比較案ごとに当該構造物の規模及び形式の選定理由③道路・河川の交差条件とコントロールポイント④主要部材の概略数量⑤概算工事費⑥主桁主要断面寸法と下部工躯体及び基礎寸法とくい本数など概略計算の主要結果⑦橋梁形式比較一覧表⑧詳細設計に向けての必要な調査と検討事項―について解説し、設計概要書を作成する。

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