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県河川整備課 3河川で調査を実施 布留飛鳥圏域環境モニタリング 曽我葛城圏域は2河川で7年度調査

2024.7.25 県土マネジメント部

 奈良県県土マネジメント部河川整備課は、令和7年度上半期内に布留飛鳥圏域で3河川(布留川南流、寺川、米川)において環境モニタリング調査を行い、また、曽我葛城圏域では7年度調査に向けた調査区域の検討で選定して河川整備委員会において承認された河川(2河川を想定)で環境モニタリング調査(1河川につき動植物調査1ヵ所、対照区間の調査1ヵ所)を行う。
県建設産業課で一般競争入札「大和川水系河川整備計画(布留飛鳥圏域・曽我葛城圏域)進捗点検業務委託(河川水辺の国勢調査)第1―委―1号」を8月6日に開札して業務を委託する。業務場所は大和川水系布留飛鳥圏域・曽我葛城圏域。業務概要は環境モニタリング調査(河川の動植物調査)、河川水辺の国勢調査とりまとめ。委託期間7年9月30日。予定価格1962万4000円込、調査基準価格1574万1000円込。
令和6年度に事業再評価を実施する布留飛鳥圏域に係る進捗点検はニュージェック奈良事務所に委託、委託期間7年3月31日で業務を進めている(7月20日②面参照)。担当は河川計画係(電話0742―27―7507)。
平成9年の河川法改正により治水・利水・環境の総合的な河川制度整備として河川環境の整備と保全、地域の意見を反映した河川整備の計画制度が導入された。長期的な視点に立った河川整備の基本的な方針とする河川整備基本方針に基づき、今後20~30年の河川の整備を計画的に実施する内容を示した河川整備計画の策定が義務付けられている。
県では、河川整備計画を策定するため学識経験者11名で構成する奈良県河川整備委員会を設置し▽大和川水系(生駒いかるが圏域、平城圏域、布留飛鳥圏域、曽我葛城圏域)▽紀の川水系▽淀川水系―の3水系において、同計画を策定して事業を進めている。
河川整備計画は長期計画のため、社会情勢の変化や自然環境の影響等を適切に反映できるように適時点検(フォローアップ)を行う必要がある。委員会では、策定した河川整備計画のフォローアップとしての進捗点検の役割を持っており、その役割には、当該計画に基づく事業についての奈良県公共事業評価監視委員会に代わる事業再評価に関する審議も含んでいる。平成24年度から開始した進捗点検も28年度までにすべての河川整備計画について完了しており、29年度から2巡目、令和4年度から3巡目の進捗点検を実施している。
この業務では、6年度に実施する大和川水系河川整備計画(布留飛鳥圏域)の進捗点検(平成31年度以来3度目)、及び7年度に実施する大和川水系河川整備計画(曽我葛城圏域)の進捗点検(令和元年度以来3度目)を実施するに当たり、進捗点検の4大項目である治水、住民連携、防災、環境のうち環境の小項目「動植物の生息・生育・繁殖環境及び生態系」について「環境モニタリング調査」を実施する。調査回数はいずれも1回で調査内容(①調査方法②調査範囲③時期)は次の通り。
【6年度に実施する布留飛鳥圏域】
▽植物相調査=①任意踏査、目視踏査②100~200㍍程度③秋期(10月)。
▽鳥類調査=①水辺鳥類を対象とした任意観察②整備計画区間全域③冬期(1月)。
▽河川調査=①河川形態、構造物の把握②整備計画区間全域③冬期(11月~1月)。
▽底生動物調査=①定性採集調査②100~200㍍程度③冬期(1月)。
【7年度に実施する曽我葛城圏域】

▽植生調査=①相観植生図作成②整備計画区間全域③夏期(5月下旬頃)。
▽植物相調査=①任意踏査、目視踏査②100~200㍍程度③夏期(5月下旬頃)。
▽鳥類調査=①水辺鳥類を対象とした調査②整備計画区間全域③夏季(8月中旬~下旬)。
▽魚類調査=①タモ網、投網等による捕獲調査②100~200㍍程度③夏季(8月中旬~下旬)。
▽底生動物調査=①定性採集調査②100~200㍍程度③夏季(5月下旬~6月)。
6年度に実施する布留飛鳥圏域における進捗点検の環境モニタリング調査(河川の動植物調査)で得られた成果について河川水辺の国勢調査としてとりまとめる。

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