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県リニア・地域交通課 「空飛ぶクルマ」導入へ 次世代航空モビリティサービス 参加表明書を6月28日まで受付 社会実装に向け計画立案

2024.6.21 県土マネジメント部

 奈良県県土マネジメント部リニア・地域交通課は、既存公共交通での移動が困難または長時間に亘る地域等を中心に、次世代航空モビリティサービスの活用推進を図るため、令和6年度に「空飛ぶクルマ」の社会実装に向けて必要となる各種情報の整理を行う。
 業務は、県内全域を対象に①「空飛ぶクルマ」導入に向けた情報整理②バーティポート整備可能性の整理③空の移動革命に向けたロードマップの作成と行動計画の立案。業務量の目安は993万3000円込を限度とする。委託期間7年3月21日。
6月19日に公告した公募型プロポーザル「令和6年度次世代航空モビリティサービス活用推進事業第1―委3号」に係る参加表明書を6月28日まで受け付け、「配置予定技術者(企業)の経験及び能力」及び「手持ち業務量」(合計28点)について審査して上位5者程度選定、技術提案書を8月中旬まで受け付け、提出された参加表明書及び技術提案書について評価基準(合計100点)に基づいて審査、最高得点者を受託業者として特定する。
参加資格は▽県建設工事等競争入札参加資格のうち建設コンサルタント「都市計画及び地方計画」及び「港湾及び空港」部門の資格を有すること▽県内に本店または営業所(県に対する競争入札参加資格を有する者に限る)を有すること▽平成26年4月1日以降公告日までに完了した国または地方公共団体が発注した「空飛ぶクルマ」「航空機かつ空港」または「ヘリコプターかつヘリポート」に関する検討業務の元請実績を有していること―など。連絡先または提出先等はリニア・交通まちづくり推進係(電話0742―27―8102)。
国では、2025年の大阪・関西万博における「空飛ぶクルマ」の実現に向けて「空の移動革命に向けたロードマップ」に基づき、技術開発や機体の安全基準の整備など各種準備が進められている。「空飛ぶクルマ」は、通常のヘリコプターと比べて小型で自重も軽く、垂直離着陸を行うことでポート(バーティポート)設置に係る要件も比較的簡易である等の優位性があり、地方においても過疎地域の交通や救急医療及び災害救助等の地域課題の解決や、観光・レジャーなどの新たなビジネスの創出に大きな役割を果たすことが期待されている。業務内容は次の通り。
 ▽「空飛ぶクルマ」導入に向けた情報整理=①機体の航続距離・コスト、騒音レベル等・各国で技術開発が進められている「空飛ぶクルマ」に関する諸元、「空飛ぶクルマ」の運航・バーティポート整備に関する制度整備状況、各国・各地域における先進的取組事例等②奈良県での「空飛ぶクルマ」導入に向けた課題把握③公共交通機関によるアクセスが困難な県内集落の整理④県内の主要な観光地への公共交通機関によるアクセス性の整理。
 ▽バーティポート整備可能性の整理=①「空飛ぶクルマ」の活用方策別にバーティポートの整備候補エリアを抽出し、エリアを結ぶルート上における高さのある構造物の確認など将来的な運航ルート設定を見据えた各種情報整理②その検討結果からバーティポートの整備需要が特に高いと考えられるエリアの抽出(5ヵ所以上)とその周辺における土地状況の把握③交通結節点から当該抽出エリアへの移動時間について「空飛ぶクルマ」を活用した場合の短縮効果の整理。
 ▽空の移動革命に向けたロードマップの作成と行動計画の立案=「空飛ぶクルマ」の広域的な利活用を想定し、近隣府県との連携等を検討のうえで奈良県での空の移動革命に向けたロードマップの作成と行動計画を立案する①初期段階から成熟段階まで事業の段階を複数設定し、それぞれの段階での移動交通手段の状況整理②各事業段階における整備イメージ図の作成(次世代航空モビリティ施設配置イメージ、県内地域での展開イメージ)③ロードマップに基づいた行動計画の立案。

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