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都市再生機構 住民協働型屋外環境設計調査検討 賃貸住宅の価値向上へ 既存の花壇対象に分析と試行実施 2月5日まで参加受付
2024.1.26 独立行政法人
独立行政法人都市再生機構西日本支社は、UR賃貸住宅団地で既存の住民協働型花壇を対象に空間デザイン及び運営・管理体制の分析と現地での試行実施等を行い、それらの結果をもとに UR賃貸住宅の不動産価値向上に寄与するような屋外環境形成が実現する屋外環境設計手法や機構の関わり方を調査する。
1月22日に掲示した一般競争入札「05―住民協働型屋外環境設計に向けた調査・検討業務」により提案を受けることにしており、申請書及び資料を2月5日まで受け付けて競争参加資格の確認結果は2月22日までに通知、入札書を3月12日~13日正午に受け付けて3月14日に開札する。
参加資格は▽同機構関西地区における令和5・6年度測量・土質調査・建設コンサルタント等業務に係る一般競争参加資格を有している者で業種区分「調査」に係る競争参加資格の認定を受けていること▽平成25年度以降(25年4月1日~申請書及び資料の提出日)に完了した機構が保有する賃貸住宅の、或いは機構が保有する賃貸住宅団地以外の集合住宅団地または地方自治体関連施設(公園、植物園等)を対象に屋外空間を活用したコミュニティデザイン(人と人とが繋がる場や仕組みをつくり活動を喚起すること)に関する活動の調査検証業務の実績を1件以上有すること(設計共同体、再委託等による実績を含む)―など。
西日本支社は、これまで自治会を中心に団地居住者が草花を育てる共同花壇の設置を行ってきた。一方で近年は団地居住者・地域住民と機構職員その他関係者が一体となり、草花を育てるだけでなく花壇のコンセプトづくりから行うコミュニティガーデンを、管内の一部のUR賃貸住宅団地を対象に試行的に行ってきた。過年度業務(一連のコミュニティ醸成に係る業務)において、コミュニティガーデンが園芸活動を触媒として居住者同士と居住者と大家の繋がりを生むだけでなく、豊かで美しい屋外共用空間や緑地整備に貢献し、住まいへの愛着を高めたという声が居住者等関係者から寄せられた。これらは賃貸住宅の維持管理の質を向上させるだけでなく、団地居住者・地域住民とともに住環境を整える協働型の関係性が各団地の抱える社会課題や経営課題の解決に繋がる可能性を示している。
担当は公募条件ほか入札手続及び一般競争参加資格以外について技術監理部ストック改修課(電話06―4799―1457)、入札手続及び一般競争参加資格について総務部調達管理課(電話06―4799―1035)。委託期間7年4月30日。今回の業務内容は次の通り。
▽UR賃貸住宅団地における住民協働型屋外環境形成の調査・分析=空間デザインにおける学識経験者を起用し住民協働型花壇(西日本支社管轄内コミュニティガーデン等を5事例程度)とその他住民参加型花壇(自治会主体型共同花壇等を5事例程度)を対象に社会的・経営的観点から①信頼性・妥当性のある調査・分析方法の検討②花壇等の空間デザイン(配置、設え等)及び運営・管理体制(設置経緯、活動内容、機構の関わり方等)を調査③各住民協働型花壇の共通事項並びに住民協働型花壇とその他住民参加型花壇との違いを分析し、UR賃貸住宅団地における住民協働型屋外環境形成の特徴を明らかにする。
▽UR賃貸住宅団地における住民協働型屋外環境形成の試行実施=コミュニティデザインに係るスキルを持つ造園分野の専門家(実務経験10年以上が目安)が前項の調査と連 携しながら、住民協働型花壇の存在する団地において活動の支援に係る現地プログラムの策定及び試行実施と、指示する団地において住民協働型花壇の立ち上げを行う。
▽UR賃貸住宅に有効な屋外環境形成手法の提案=結果を踏まえ、住民協働型屋外環境形成が社会的・経営的価値に与える影響を評価しうる評価軸を検討し、評価・考察を行う。考察をもとにUR賃貸住宅の不動産価値向上に寄与するような屋外環境形成の手法(改修方針、運営方針等)の検討・提案を行う。また、検討した手法を他団地へ発展することを見据え、機構内共有用に機構内部資料を作成する。成果報告会への出席及び説明協力も行う。