一般記事

奈良県職業能力開発協会 熟練技能者による実演講話

2023.12.26 団体

学生たちに直接技能に触れる機会を
技能者達による実演講話が開催された(8日:橿原市立畝傍中学校)

 奈良県職業能力開発協会が主催する「幅広い分野の職業従事者、熟練技能者(ものづくりマイスター)による実演講話」が8日、橿原市立畝傍中学校で開催され、2年生の生徒約220人が参加した。
 実演講話は、「令和5年度学齢期職業体験事業(県委託)」・「若年技能者人材育成支援など事業(厚生労働省委託)」として、若い方々に技能とふれあう機会を提供しようと行っているもの。
 開会式で、協会の竹村嘉基専務理事は「技能という言葉は『技』に『能』と書くが、知識を体得して自由にものを作れる能力を指す。社会に出て職業に就いたとき、『技能』などの学校で学ぶ知識以外にも職業に必要な能力があるので、本日はそういったものに触れていただきたい。ものづくりの楽しさ、難しさ、その魅力を感じていただければ」と挨拶。
 

竹村専務理事
吉田校長

 田孝直校長は講師や、協会への謝意を述べると「本日は、職業を極めてきた職人、技能士、巧みの方々に来ていただいている。最近は何事もICTを利用し画像で見ることは容易いが、本物の技能を直接見せていただき、話を聞けることは大変貴重な経験。職に就く将来を考える上で、今日与えていただいた機会を活かして欲しい」と生徒達を激励した。

現場で実践される技能を体験

建築設計についての講話

 開会式後、造園(奈良県造園業協同組合)IT(Earth Making)、立体作図(イラスティック.I)、建築設計(吉本建築設計事務所)、ガラス施工(奈良県板ガラス商工業協同組合)、塗装(奈良県建築塗装技能士会)、表装(奈良県室内装飾技能士会)、広告美術仕上げ(奈良県広告美術技能士会)、工場板金(奈良県自動車車体整備協同組合)などの12の専門業種に分かれ、県下で活躍する熟練した技能者達の指導の下、実演講話が開始され、和気藹々と作業を進めたり、集中して作業と向き合ったり、また講師の話に熱心に聞き入ったりと、生徒達の真剣に取り組む姿が見られた。
 二時間の講話を終え、オンラインで各教室を結び行われた閉会式で、学年主任の裏尊允教諭が「今日このような形で皆様の時間をいただき、子供達に機会を提供できたこと、大変感謝している。あと1年と少しで義務教育を終え、数年後に社会に出て行く子供達にとって、自分の将来を考える上で良い機会になったと思う。今後も子供達にこのようなことを伝えていただければありがたい」と講師陣への謝意を述べ、生徒代表が「本日は貴重な体験ありがとう御座いました。私たちにとって重要で大切なものになった」と、お礼の言葉を述べ、「これを機に、これからの自分の目標を考えてみてください」と生徒達にメッセージを贈り「実演講話」を締め括った。

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