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県デジタル戦略課 指名願いで「奈良モデル」構築へ 手続きオンライン化 市町村との標準化・共同化方策を

2023.12.14 県総務部

12月12日①面関連

 奈良県総務部デジタル戦略課は、入札参加資格審査の手続きのオンライン化を図るとともに、県・市町村(参加意向のある自治体)間で申請項目と添付資料及び申請時期等を標準化するため、協議内容を整理して県内入札参加資格審査の手続きの標準化・共同化の方策の提案を行う業務を委託する事業者に、公募型プロポーザルによりアビームコンサルティングを選定した。委託期間6年3月29日。委託上限額640万円込。担当は地域情報化推進係(電話0742―27―8446)。
入札参加資格審査では、建設工事や物品発注等の請負契約の事業者が入札に参加したい場合に事前にその事業者が契約対象者としてふさわしいかどうかを自治体側で審査を行う。審査に当たり事業者は、申請書に必要な情報を記載のうえ関係書類を添付して提出する。申請内容について審査が完了すれば入札参加資格者名簿に登録される。
この入札参加資格審査の手続きにおいては①申請先の団体ごとに申請時期や申請書記載項目及び申請に必要な書類が異なるため団体ごとの申請時期にそれぞれに異なる様式での申請書を作成して添付書類を準備することが多大な負担②申請項目やその確認に必要な添付資料が多く煩雑で分かりにくい③郵送の場合に誤記や記入漏れ・添付漏れ等を事前に確認できず担当職員が書類を確認して不備があった場合には事業者と連絡調整が必要となり双方に負担④紙で受け付けているため登録データの作成を手入力する労力が多大―の課題がある。
この業務は、入札参加資格審査の手続のオンライン化を図るとともに、オンライン化に当たり以上の課題を念頭に、県・市町村(参加意向のある自治体)間で、申請項目と添付資料及び申請時期等を標準化するための協議を行い、協議内容を整理のうえで県内入札参加資格審査の手続きの標準化・共同化の方策を提案することが目的。
【入札参加資格審査の標準化・共同化の方針】
提案に当たっては次の方針を盛り込む。なお、オンライン化(標準化・共同化)で解決できない課題はBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)を実施するものとする。
▽自治体ごとでオンライン化すると複数のオンライン化が混在し、申請する事業者には従来同様に複雑なものとなりかねないため、1つのオンライン化を自治体間で共有する。
▽審査のための申請項目や添付資料はできる限り自治体間でのバラつきをなくすよう標準化し、最小限(添付資料をなくすことも検討)にする。同様に事業者が申請する時期の統一も必要。
▽一度の申請で複数の自治体に申請できるようにすることで事業者の業務負担の軽減を図る。
▽各自治体の申請・審査の確認を極力自動化することで、自治体職員の業務負担の軽減を図る。
【業務内容】
オンライン化を進めるために、参加自治体間で標準化・共同化をしていく必要があり、その推進に当たり次の業務を実施する。
▽事前打ち合わせ。
▽ワーキンググループ(WG)における協議の実施=①Wは3回以上②WGに先立ちオンライン化に参画する自治体からオンライン化をするに当たって調査した現状調査の内容をもとに、入札の業務区分(建設工事、測量・建設コンサル、物品調達役務の提供等)に分けて収集した申請項目と添付資料及び申請時期に関して県と相談のうえで叩き台(標準化案)を作成する③WGでは標準化案をもとに県・市町村で内容を検討するためその場で出された意見・要望事項を整理し、標準化・共同化に係る項目や機能の内容取りまとめる。運用に関しても事前検討を実施する。6年1月末までには標準化案について県・市町村の大筋の合意を得るように努める④WGはオンサイトを原則とし、オンラインやアンケート、自治体個別での確認・調整という形式も都度協議のうえで利用可とする⑤WGの実施に当たっては県・市町村から出されたさまざまな意見を論点整理し、議論が収束していくよう適切にリードするとともに、質疑に対しても迅速に対応し、必要に応じて事務局と相談のうえで回答する⑥会議内容を動画で撮影し、不参加の市町村が後日視聴できるものとする。
▽最終報告書の作成と県・市町村向け説明会の実施=WGを通して標準化された内容を最終案としてまとめ、それをこのオンライン化における仕様として来期システム開発の基礎資料となるよう報告書にまとめるとともに、県・市町村に向けてその内容についての説明会を開催する。

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