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県河川整備委員会 4河川5工区対象に 大和川水系「平城圏域」進捗点検 未整備の能登川は京終橋 上流の護岸工事に着手へ
2023.11.7 県土マネジメント部
奈良県県土マネジメント部河川整備課は、第104回奈良県河川整備委員会(委員長・川池健司京都大学防災研究所教授)を、さる31日に県郡山総合庁舎(大和郡山市満願寺町 60―1)で開催し、大和川水系(平城圏域)について、進捗点検と環境モニタリング調査結果(中間報告)について議論した。
まず、第103回奈良県河川整備委員会での議事概要と委員からの意見への回答を確認し、大和川水系(平城圏域)における進捗点検と環境モニタリング調査係る県からの説明を受けた。
大和川水系(平城圏域)では、秋篠川西ノ京工区約600㍍と秋篠工区約2200㍍、地蔵院川郡山工区約3000㍍、菰川約3300㍍、能登川約700㍍の4河川5工区について進捗点検と環境モニタリング調査を行い、蟹川約2200㍍は整備を完了する。
12月18日に第105回河川整備委員会を開いて大和川水系(平城圏域)の秋篠川・地蔵院川・菰川・蟹川・能登川の5年度内まとめへ向け、浸水被害の軽減の点検結果を提示して議論することにしている。担当は河川計画係 (電話0742―27―7507)。各河川改修事業の進捗点検は次の通り。
【秋篠川】
西ノ京工区(下堂橋〈奈良市西ノ京町〉~出垣内橋〈六条町〉)約600㍍のうち下堂橋から約200㍍が整備済で、5年度は右京橋下流の護岸工を施工中、今後も上流へ向かって整備を進める予定。当面の目標は今後5年間で右京橋の近接施設の農業用サイフォンの移設をめざす。
秋篠工区(奈良県営競輪場付近〈奈良市秋篠町〉~学園放水路合流点付近〈中山町〉)約2200㍍のうち中山橋上流までの約1270㍍が整備済で、5年度は1壕堰の改修を進めている。当面の目標は今後5年間で中山橋~外山橋の200㍍の完了をめざす。
【地蔵院川】
佐保川合流点(大和郡山市稗田町)~県道木津横田線(上三橋町)約3000㍍のうち大久保井堰下部工の右岸側までの約1350㍍整備済で、5年度は大久保井堰の下部工の左岸側及び上部工を整備予定で、今後も上流へ向かって整備を進める。当面の目標は今後5年間で大久保井堰上流の前川合流点~市道橋の250㍍の完了をめざす。
【菰川】
佐保川合流点(奈良市八条町)~一級河川上流端(法華寺町)約3300㍍のうち佐保川合流点~第二大芝橋下流の約2780㍍が整備済で、5年度以降も上流へ向かって整備を進める予定。当面の目標は今後5年間で井堰水利権者との交渉を行うとともに、神明橋から上流部の高水位護岸の工事完了をめざす。
【能登川】
奈良市南京終町京終橋~JR桜井線約700㍍は未改修。未整備区間は交通量が多い道路や宅地が隣接し、地下埋設管が多く埋設されている区間を流れている。地元との用地交渉等を継続的に行った結果、用地を広げることなく施工を行うことができる矢板護岸工の設計を進めている。
架替が必要となる恵比寿橋については、周辺に重要なインフラ設備が多くあり、架替時にはインフラ設備の休止・移設が必要となるため、設置位置等の調整・検討に時間を要している。
5年度は橋梁・護岸の設計を行いつつ、地下埋設業者との協議を継続して行う。当面の目標は今年度と来年度でNTTや大阪ガスとの協定書締結に向けた協議を完了し、京終橋から上流の護岸工事に着手する予定。(吹上)