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県管財課 まほろばゼロカーボン推進事業 事業毎の契約要望など サウンディング調査の結果公表

2023.8.17 県総務部

 奈良県総務部管財課は、参画することに興味のある事業者を対象に「まほろばゼロカーボン推進事業(奈良県有施設の電力調達及び再エネ導入・省エネ改修事業)」に係るサウンディング型市場調査を行い、結果を公表した。
参加申込みのあった4事業者と個別対話を実施した結果「照明設備改修とZEB改修はそれぞれ個別の契約として欲しい」や入札保証金及び契約保証金の免除、事業ごとの契約にして欲しい―などの意見・要望があった。
 国においては第6次エネルギー基本計画や地球温暖化対策計画を策定し、再生可能エネルギー(再エネ)の主力電源化と設備導入・活用の加速化に関して都道府県の役割や期待されることを具体的に示している。
奈良県では、令和4年3月に「第4次奈良県エネルギービジョン」を策定し、公的部門における再エネ・省エネ設備等の率先導入を掲げている。県はこのような状況を踏まえ、県有施設全体の脱炭素化に寄与する取組みや事業の可能性を、水循環・森林・景観環境部環境政策課において国際航業奈良営業所に「県有施設太陽光発電設備設置及び省エネ改修工事調査・基本設計業務委託」を委託して検討している。委託期間12月28日。担当はエネルギー・温暖化対策係(電話0742―27―8016)。
まほろばゼロカーボン推進本事業は、市町村・事業者・県民の模範となる率先実行施策として、県有施設の温室効果ガス排出とともに電力使用量の削減を図ることを目的とし、太陽光発電設備導入を含むZEB化改修事業及びLED照明設備への更新事業を実施するもの。また、昨今においてエネルギー価格高騰や電力入札の不調による電気料金の高騰対策等が課題となっていることから併せて長期の電力一括調達を行う。事業者選定にはプロポーザル方式を予定している。問合せ先の電話は0742―27―8551。対象施設は次の通り。
▽県有施設照明設備改修事業及び県有施設電力調達業務=①県有施設照明設備改修事業106施設②県有施設電力調達業務147施設。
▽県有施設ZEB化改修事業=①奈良総合庁舎(1969年完成)RC造4階建延べ面積3285・73平方㍍(建築面積897・64平方㍍)②郡山総合庁舎(1983年完成)RC造3階建延べ面積1万540・43平方㍍(建築面積4429・60平方㍍)
▽県有施設太陽光発電設備導入事業=①キャリア・ワーク・サクセスセンター(1974年完成。耐震補強済)RC造3階建延べ面積2700・84平方㍍(建築面積1370・01平方㍍)②郡山総合庁舎(新耐震)③第二浄化センター(1982年完成)野立。
調査においては、まほろばゼロカーボン推進事業(奈良県有施設の電力調達及び再エネ導入・省エネ改修事業)の実現に向けたアイデアや意見等についての意見交換を行い、
具体的には①電力調達業務②照明設備改修事業③ZEB化改修事業④太陽光発電設備導入事業⑤事業条件・事業スキーム・事業スケジュール及び今後の進め方⑥この事業への関心の有無と事業者選定―に関する意見・要望を聴いた。
今回のサウンディング型市場調査は、県有施設全体の脱炭素化に寄与する取組みに当たり、民間事業者による当該事業への参画の可能性を把握するために個別対話を実施。主な対話内容は次の通り。
▽電力調達業務に関する意見・要望=県有施設に必要な電力の供給実績は現時点で3事業者にあった。契約内容について施設数や電力需要量の増減があった場合等に料金単価を見直す協議の機会が欲しい。
▽照明設備改修事業・ZEB化改修事業 に関する意見・要望=照明設備改修とZEB改修はそれぞれ個別の契約として欲しい。県内企業の活用については前向きに検討している。物価変動時の価格協議についての基準を明示して欲しい。
▽太陽光発電設備導入事業に関する意見・要望=リスク分担表について リスク分担の詳細を明示して欲しい。建設資材の高騰や物価上昇が考えられるため前倒しで事業を進めたい。太陽光発電設備の撤去を事業に含めると20年後の撤去費用を想定してサービス単価を算出する必要があり、サービス単価が高くなるので太陽光発電設備の撤去は事業終了後の協議として欲しい。
▽事業条件、事業スキーム、事業スケジュール及び今後の進め方に関する意見・要望=入札保証金及び契約保証金を免除して欲しい。契約については事業ごとの契約にして欲しい。3施設全体で電力調達価格より安価な価格を提供できる可能性がある 。

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