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県土利用政策室 見直し方針を作成 複数市町村に跨がる都計道路 王寺田原本桜井線の 1区間を除き「存続」

2023.6.23 県地域デザイン推進局

 奈良県県土マネジメント部地域デザイン推進局県土利用政策室は、複数市町村に跨がる県が定める都市計画道路の見直し(案)について、今春に意見の募集(パブリックコメント)を実施(意見提出は2名1件)したことから、見直しの方針を作成した。問い合わせ先は都市施設係(電話0742―27―7520)。
 複数市町分(大和郡山市、三郷町、斑鳩町、安堵町、王寺町)では郡山斑鳩王寺線・法隆寺線・大和郡山安堵線の3道路を見直していずれも「存続」とし、複数町分(三宅町、田原本町、上牧町、王寺町、広陵町、河合町)では王寺田原本桜井線の5区間と大和高田斑鳩線を「存続」、王寺田原本桜井線の1区間を「廃止」とした。「廃止」となった区間について都市計画変更の手続きを進め、公聴会等を経て都市計画審議会に上程して計画決定する見通し。
これまで都市計画道路は、人口増加の予測のもとに市街地の拡大を前提として計画されてきたが、近年、人口の減少や高齢化が進行するなど社会情勢が大きく変化している。県が行った令和12(2030)年の将来の自動車交通量の推計結果では、平成17(2005)年の実績値に比べ約2割の減少が予測されている。このことから未整備の都市計画道路について改めてその必要性を見直すもの。
 【複数市町に跨がる都市計画道路の見直し(案)】
 〈郡山斑鳩王寺線〉
 昭和48年に都市計画決定された幹線街路で、大和郡山市横田町~王寺町王寺3丁目間のL約1万650㍍W22㍍(2車線)。いずれも現道として国道25号があるが、計画幅員を満たしていない。
▽対象区間1=起点の横田交差点~今国府町交差点の区間。自動車の交通機能の観点と、歩行者等の交通機能の観点及び自治体のまちづくり計画との整合性の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間2=今国府町交差点~大和郡山市と斑鳩町の市町境界付近。自動車の交通機能の観点と、歩行者等の交通機能の観点及び自治体のまちづくり計画との整合性の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間3=三室交差点~王寺町役場前交差点。自動車の交通機能の観点及び歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
 〈法隆寺線〉
 昭和42年に都市計画決定された幹線街路で、斑鳩町幸前1丁目~五百井間のL約3300㍍W16㍍(2車線)。大和郡山市と斑鳩町の市町境界付近か ら斑鳩町役場付近までの区間は、現道として国道25号があるが、計画幅員を満足していない。自動車の交通機能の観点及び歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
 〈大和郡山安堵線〉
 昭和54年に都市計画決定された幹線街路で、大和郡山市池沢町~安堵町東安堵間のL約2380㍍W9㍍(2車線)。
▽対象区間1=起点の県道大和郡山広陵線~大和郡山市道までの区間は現道がなく未整備。自動車交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間2=春日神社付近~運輸支局付近の交差点の区間は現道として大和郡山市道があるが、計画幅員を満足していない。自治体のまちづくり計画との整合性の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間3=県道天理斑鳩線と分岐する交差点~終点の区間は現道として安堵町道があるが、計画幅員を満足していない。自動車の交通機能の観点と歩行者等の交通機能の観点及び自治体のまちづくり計画との整合性の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
 【複数町に跨がる都市計画道路の見直し(案)】
 〈王寺田原本桜井線〉
 昭和40年に都市計画決定された幹線街路で、王寺町畠田4丁目~田原本町大字千代間のL約1万1150㍍W16㍍(2車線)。
▽対象区間1=起点の畠田4丁目交差点~上牧町と河合町の町境付近の区間は現道として県道桜井田原本王寺線があるが、計画幅員を満たしていない。自動車の交通機能の観点及び歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間2=上牧町と河合町の町境付近~河合町と広陵町の町境付近は現道がない区間があり未整備である。どの観点からも県道桜井田原本王寺線が必要な機能を有していることから「廃止」が妥当と考える。
▽対象区間3=馬見丘陵公園北エリアの南端付近~寺戸大橋西詰交差点の区間は現道がなく未整備である。自治体のまちづくり計画との整合性の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間4=寺戸大橋西詰交差点~保津西交差点の区間は現道として県道桜井田原本王寺線があるが、計画幅員を満たしていない。歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間5=保津西詰交差点~千代北交差点の区間は現道として県道桜井田原本王寺線があるが、計画幅員を満たしていない。自動車の交通機能の観点及び歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間6=千代北交差点~終点の区間は現道として県道桜井田原本王寺線があるが、計画幅員を満たしていない。自動車の交通機能の観点及び歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
 〈大和高田斑鳩線〉
 昭和40年に都市計画決定された幹線街路で、河合町大字穴闇~広陵町大字大塚間のL約7160㍍W20㍍(2車線)。対象区間はいずれも現道として県道大和高田斑鳩線があるが、計画幅員を満足していない。
▽対象区間1=起点の大塚交差点~寺戸大橋西詰交差点。自動車の交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間2=寺戸大橋西詰交差点~池部交差点の区間。歩行者等の交通機能の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。
▽対象区間3=池部交差点から終点の新御幸橋交差点。歩行者等の交通機能の観点及び自治体のまちづくり計画との整合性の観点から必要性が認められ、代替する路線も存在しないことから「存続」が妥当と考える。

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