一般記事
奈良土木 下狭川阪原線橋梁補修工事
2023.6.22 県奈良土木事務所
奈良市下狭川町「烏帽子橋」
架橋57年の橋梁を長寿命化
奈良県奈良土木事務所は、「下狭川阪原線橋梁補修工事」を予定しており、発注に向け準備を進めている。
整備を予定しているのは、奈良市下狭川町の「下狭川阪原線」の起点である「笠置街道」との交差点から約30㍍南に位置する「烏帽子橋」で、白砂川に昭和40年に架橋された橋長11.5㍍、5.4㍍の橋梁。架橋から57年が経過し、老朽化による想定外の急激な劣化や損傷も懸念され、昨年、法定点検で、主桁が「構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講ずべき状態」とされるⅢ判定を受けたことが報告されており、「構造物の機能に支障が生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態」とされる「予防保全段階」のⅡ判定を受けた部分とともに補修を行い、長寿命化を図る。
現在、発注に向け設計作業などが進められており、発注は第2四半期の予定で、工期は約7ヵ月を見込んでいる。
同橋梁を始め、県下の橋梁の多くは、高度経済成長期の1950年代後半から1970年代前半に建設され、奈良県の経済発展に多大な役割を果たしてきた。しかし、他のインフラ同様、建設後50年を経過することで劣化・損傷の危険性が高まっていることから、県では「奈良県橋梁長寿命化修繕計画」を策定し、「事後保全」から「予防保全」へ転換を図り、損傷発生前に計画的に補修を行い、道路橋の安全・安心な通行の確保や維持管理コストの削減を図るとともに、市町村への支援体制を充実させることで、県内橋梁全てについて適切な維持管理を目指している。