奈良県食と農の振興部企画管理室は、令和５年度に大和平野中央田園都市構想川西町下永地区に計画している「スポーツと食と農が融合するウェルネスタウン」整備に含まれる農業ゾーンの整備における基本計画を策定するため、公募型プロポーザルにより業務を委託する。
提出された「令和５年度大和平野中央田園都市構想川西町下永地区農業ゾーン基本計画策定等業務委託」に係る提案書について評価基準に基づいて食と農の振興部事業者選定評価委員会で審査を行い、総合評価で最も高い者を最優秀提案者として特定する。 　スポーツ拠点施設は４年度に、農業ゾーンは５年度に基本計画を策定、１１年度に整備完了する予定。農業ゾーンの整備の方向性は、「先進的な農業技術の実践と研究により、奈良県農業を牽引」及び「食と農を通じてウェルネスを実感できる空間を創出」をめざす姿として設定している。求める機能を①先進的農業の実践、研修施設②先進的農業の研究施設③園芸体験施設(観光農園等)とし、特に「先進的農業の実践、研修施設」、「園芸体験施設(観光農園等)」は民間による活用と運営を想定している。 　業務の対象地は川西町下永地区約１５㌶のうち農業ゾーン約５・６㌶。委託期間６年２月２９日。委託上限額１１８５万８０００円込を限度とする。担当は総務予算係（電話０７４２―２７―７４０６）。
打ち合わせは業務着手時と中間時４回・成果品納品時の計６回以上を予定。９月２９日までに中間業務報告（素案）を行う。業務計画・報告書を作成したうえで行う業務内容は次の通り。 　【基本計画等の策定】
▽整備方針＝施設のあり方及びコンセプト等を整理するとともに、施設に必要な機能及び構成等を示した基本計画を提案する。その際に「奈良県豊かな食と農の振興計画」や「スポーツ拠点施設（川西町下永地区）整備検討概要」などの関連計画等との整合を図るため、調査・整理を行う。
▽現況調査・分析＝各施設の整備場所について①土地利用等（敷地状況、法規制、都市基盤、周辺道路の整備状況等）の調査②関係施設の利用状況等の調査・分析③課題の抽出・整理（基本計画策定に関して関係官公署との協議、各種法手続きなど必要となる事項を整理すること）―を行う。
▽造成計画＝施設整備に必要となる敷地造成計画について検討。
▽施設計画＝各施設の諸室及び附帯施設ごとの機能と規模の提案並びに平面計画・断面計画・立面計画・構造計画を作成。
▽配置計画＝圃場・施設・駐車場・その他必要な施設を含む配置計画を作成。敷地内の歩行者・自動車と利用者・関係者等の動線について検討し、安全で利用しやすい配置計画とする
▽駐車場計画＝必要となる規模・配置・施設形態等を検討。
▽バリアフリー等に対応した計画＝障がい者や高齢者等の利用を想定・配慮した施設計画や配置計画等を検討。
▽基本計画図＝以上の検討内容について基本計画図としてまとめる。
▽概算事業費＝①イニシャルコスト（基本・実施設計費並びに建設工事と造成工事及び附帯・外構工事等の全体及び施設ごとの概算事業費の算出）②ランニングコスト（運用費・保全費・更新費・一般管理費等の概算費用の検討）。
▽事業スケジュール＝施設ごとの各種行政手続き、設計（土木・建築）、工事（土木・建築）、事業者募集など運営開始までの事業スケジュールのほか、年度ごとに必要となる事業費について作成。
▽都市計画図書＝①都市（地区）計画関係資料（総括図、計画図、計画書、理由書、平面図、その他必要な資料）②住民意向確認資料（住民説明会資料、その他必要な資料）③縦覧用資料（計画概要書、その他必要な資料）④公聴会用資料（現況写真台帳、公聴会想定質問・回答、その他必要な資料）―の都市計画図書を作成するとともに、各種協議等の委託者支援（補助）を行う。
【民間活用事業範囲の設定】
▽市場調査＝民間活用の整理に当たっては民間事業者（６者以上で県内民間事業者は２者以上）または有識者等へのヒアリングなどの市場調査を行い、当該結果等を踏まえる。
▽民間活用事業規模、範囲、期間等＝事業内容のうち民間事業者のノウハウを活用できると考えられる事業範囲についてヒアリング内容を踏まえて検討・設定する。なお、施設ごとの収支見込についてもヒアリング内容を踏まえ整理する。また、必要に応じて再度民間事業者の意向を確認する市場調査等を実施し、その結果を踏まえて検討内容の見直しを行う。
【関係者協議・調整等支援】
県と関係市町及び利用団体等の協議・調整等のための資料作成等の委託者支援（補助）を行う。特に地区内に整備するスポーツ施設や農業ゾーンなど地区全体の一体性を考慮した整備について同時に検討を行っているため、内容の整合性や連携・調整のため適宜、資料作成等の支援・協議を行う。