一般記事
奈良土木 本年度2ヶ工区整備へ
2023.4.4 県奈良土木事務所
秋篠川河川改修
第2四半期発注へ準備
周辺景観に配慮護岸整備
奈良県奈良土木事務所は、奈良市四条大路5丁目から六条町のエリアで秋篠川の河川改修の整備を進めている。今年度は現在行っている2ヶ工区に引き続き、出水期空けに整備を進める方向で調整を進めている。
同事務所は、大和川水系河川整備計画(平城圏域)に基づき、西ノ京工区の奈良市西ノ京町~六条町で河川拡幅を兼ねた「護岸工事」工事延長41㍍、アンカー式空石積工329平方㍍、自然石固着金網張護岸工512平方㍍(設計は日本工営)進めており、出水期に入る6月上旬に完了を予定している。その後、引き続き上流に向けて、整備を進める方針で、出水期空けの着工を目指し現在調整を進めている。また、同工事の約1㌔㍍上流の都跡小学校西側(四条大路5丁目・尼辻南町・尼辻中町)で進めている「護岸補修工事」工事延長190㍍、コンクリートブロック張工1125平方㍍(設計は奈良技研)も、出水期空けに対岸もしくは上流に向け工事の発注を行う意向で準備を進めている。
秋篠川は奈良市北西部の平城山丘陵を源とする一級河川で、流域面積約23平方㌔㍍、幹川流路延長約10㌔㍍で、急激に市街化が進んだ地域が流域となっているが、下流部と上流部で河道断面が小さく、洪水を安全に流すことができない状況である。
県は整備計画に基づき、概ね10年に1回程度の確率で発生する洪水を安全に流下させるべく、西ノ京工区:約600㍍【下堂橋(奈良市西ノ京町)~出垣内橋(六条町地内)】、秋篠工区:約2200㍍【奈良県営競輪場付近(奈良市秋篠町地内)~学園放水路合流点付近(奈良市中山町地内)】で事業を進めている。また西の京工区は、河川近傍の薬師寺、唐招提寺が世界遺産に登録されるなど、観光地でもあるため、河道断面の拡大(河床掘削)を図ると共に、周辺景観に配慮した工法での護岸整備を進めている。
県は、河川改修など秋篠川の整備を進め、適切な維持管理を行って、流域の洪水被害減少を図ると共に、自然環境の創出及び沿川の歴史景観と調和した川づくりをめざすとしている。