一般記事
県建設業協会 合同企業説明会
2023.3.2 県土マネジメント部団体
建設業就職フェアも同時開催
『新3K〈給与〉〈休暇〉〈希望〉』へイメージ転換
奈良県建設業協会(山上雄平会長)が主催する合同企業説明会が、2月25日、ホテル日航奈良(奈良市三条本町)で開催された。県下の企業と建設業界のことを知り、建設業に対する興味を深めてもらうと共に、地元企業への就職のきっかけになればと、就職を希望する学生及び令和3年3月以降の既卒者を対象に、昨年に続き2度目の開催。県下の企業19社がブースを構えて自社のアピールを行った。同時に、建設業自体を知ってもらおうと県が主催、建設業協会が共催する「建設業就職フェア」も併催され、企業の相談ブース、体験イベントの設置やオープンセミナーなどが行われた。
説明会の参加企業は「建設に興味を持った人材を発掘していきたい」「地元に根ざした社風をアピールする」などとして、工夫を凝らした展示やプレゼンを展開して来場者に自社企業の特性をアピールすると同時に「この場は情報収集、勉強の場、どういう人たちが建設業界に興味を持っているのかを見て、何が出来るかを考えたい」「自社のPRは勿論だが、建設業へ興味を持ってもらうことが大切」と、多くの企業が建設業界全体のアピールの場と捉えていた。
「建設業就職フェア」では、企業の説明ブースに加え、ドローンの操作や重機のVR体験といったイベントやオープンセミナー、みだしなみメイクセミナーも行われた。
県土マネジメント部建設業・契約管理課の新谷卓也課長は「建設業は『きつい』『汚い』『危険』という3Kから『給与』『休暇』『希望』の新3Kに大きく変わりつつある。若い人の活躍できる場は広がってきている。今の建設業界の魅力を知ってもらうことが第1」と開催意義を述べた。
会場には学生を中心とした約50名が訪れ各企業のブースなどを巡った。来場した学生からは「アットホームな企業さんが多くリラックスしてお話を聞けた」「思った以上に新しい技術が導入されていて建設業のイメージが変わった」と言った声が聞かれた。来場者の多くは4社から5社のブースを廻り、ほとんどが、両方の会場に足を運んでいた。また、現場の作業環境が年々整っていくことを反映するように、女性の来場者も多く見られ、ある女性は「自動化が進んでいて、自分も現場での仕事が出来るように感じた」と積極的な姿勢を見せた。
奈良県建設業協会の森一臣専務理事は、本紙の取材に「労働人口が減る中、建設業界は若手の入職者が少なく、人材確保が困難である。この説明会は、個々の企業さんが将来的な人材確保のために自社のPRをしていただく場」と開催の趣旨を述べ、「企業として営利活動は必要だがそれとは別に行政、公の機関と防災協定などを結ぶなど、地域の守り手としてお役に立つことも我々の使命。そのためには建設業が健全な形で人材を確保しなければならない。地域に根ざした企業として活動をPRして、人材の確保に繋げたい」と語った。